2005/07/08(金)23:15
BG、あるいは死せるカイニス・石持浅海
仮想設定、というか、女性団体からクレームきそうな設定だが、面白く出来ていると思う。
カイニス:ギリシャ神話に出てくる、ポセイドンと交わった娘。
その後、ポセイドンに願いをかなえてもらい、男になった。らしい
生まれた時の性別は全て女。
その中の優れた一部の人だけが(しかも、子どもを生んだ後に)男性化する社会。
その中でも優秀な男はBGと呼ばれる。
性転換が自然システムに組み込まれた生態系。
男と言うだけで好待遇だが、子孫を残すために、女に襲われることもあるという。
成績優秀、眉目秀麗、人柄も申し分なく、飽くなき向上心をもち、
将来は男性化するのでは?と周りから憧れの的でもあった高校3年生・西野優子が殺された。
一つ年下の義理の妹・船津遥は姉の死に強い怒りを感じる。
捜査が進む影に現れる不審な影、優子には何か秘密があった。
彼女の秘密とは?BGとは?
5人に一人の割合で男性化するらしいが、子どもを生んでない女性は男性化しないとあって、
学校にいる男は校長と生物教師の佐々木だけ。
男性待遇がいいようだが、いびつな生態系にはゆがみがある。
人体実験、目的、野心が入り乱れる。
荒唐無稽な設定だが、その方が辻褄が合わせやすいのか割とまとまった構成。
ただ、いきなり男になった女の子がすぐその気に慣れるのか、その辺りは疑問だが。