日々のあぶく?

2005/07/08(金)23:15

BG、あるいは死せるカイニス・石持浅海

本(1447)

仮想設定、というか、女性団体からクレームきそうな設定だが、面白く出来ていると思う。 カイニス:ギリシャ神話に出てくる、ポセイドンと交わった娘。      その後、ポセイドンに願いをかなえてもらい、男になった。らしい 生まれた時の性別は全て女。 その中の優れた一部の人だけが(しかも、子どもを生んだ後に)男性化する社会。 その中でも優秀な男はBGと呼ばれる。 性転換が自然システムに組み込まれた生態系。 男と言うだけで好待遇だが、子孫を残すために、女に襲われることもあるという。 成績優秀、眉目秀麗、人柄も申し分なく、飽くなき向上心をもち、 将来は男性化するのでは?と周りから憧れの的でもあった高校3年生・西野優子が殺された。 一つ年下の義理の妹・船津遥は姉の死に強い怒りを感じる。 捜査が進む影に現れる不審な影、優子には何か秘密があった。 彼女の秘密とは?BGとは? 5人に一人の割合で男性化するらしいが、子どもを生んでない女性は男性化しないとあって、 学校にいる男は校長と生物教師の佐々木だけ。 男性待遇がいいようだが、いびつな生態系にはゆがみがある。 人体実験、目的、野心が入り乱れる。 荒唐無稽な設定だが、その方が辻褄が合わせやすいのか割とまとまった構成。 ただ、いきなり男になった女の子がすぐその気に慣れるのか、その辺りは疑問だが。

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