日々のあぶく?

2005/08/13(土)23:11

図書館の海・恩田陸

本(1447)

以前、読んだことがあって、感想を書いた気もするが、この本は好きなのでもう1回さらっと紹介をば。 今回は機内で読むために持っていった。 1時間くらいで読める短編集。 春よ、こい:何回もやり直して、二人で未来へ辿り着けるように。 茶色の小壜:仕事も出来、看護士の資格ももっている彼女。手際よく怪我人を処置したあと、血を見つめて妖しい笑みを浮かべたのは、何故? イサオ・オサリバンを捜して:優秀な兵士であった彼の目的は何だったのか? ---あとがきで、”これは予告編でそのうち『グリーンスリーブス』という長編を書く”と宣言しているのだがまだ形になっていない。待ち遠しい限り。 睡蓮:『麦の海に沈む果実』などに登場する水野理瀬の幼年時代。『黄昏の百合の骨』を読む前に読んでおくとより深く読めるのでは? ある映画の記憶:「青幻記」(小説・映画)とリンクして甦る記憶。海で溺死した伯母、彼女の死の真相とは? ピクニックの準備:『夜のピクニック』の前夜の話。ちょっとだけ設定は違っているが、貴子と融、そして美夜の前日の心境が垣間見れる。 国境の南:小さな喫茶店。常連も、初見の客も居心地よく過ごせるのは気のいいウエイトレスのお陰、と思っていたのだが? オデュッセイア:(放浪の意あり)。動く地・ココロコと、その上で暮らす人々の暮らしを描いたファンタジー。 図書館の海:『六番目の小夜子』番外編。渡すだけの小夜子になった関根秋の姉・夏のものがたり。 ノスタルジア:私を縛り付けていた彼女、今なら、会える? 追記:「六番目の小夜子」を読み返したら、夏のあとの小夜子は「沈黙の小夜子」で、赤い花は生けたが何もしなかったとなっていた。    どちらに、誰に渡したのか。何故、その人は何もしなかったのか?    夏の後の小夜子の話も読みたい!

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