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日々のあぶく?

January 19, 2006
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The CATALOGUE OF DEATH
JT広告「大人たばこ養成講座」やブックデザインなどで活躍のイラストレーターであり、
ウンココロの作者である寄藤氏による"死"についてのカタログ。

両親が実は宇宙人ではないかと疑っていた少年、寄藤氏。
漠然とした疑問、不安、そういったものは死に対するスタンスと通じるものがある。
そんな彼による死の概念の入門書、なのかも知れない。

死に付いて考え、整理し、データなどを文とイラストで紹介。
人(個人)や国、文化、宗教などによって死のとらえかたが違う。
・死のカタチ(The FIGURE OF DEATH)では、
霊になる・魂が抜ける、地底世界へ行く(古代日本・五行思想)、
パラレルワールドへ行く(日本・アイヌ民族)、ほどける・四大分離(仏教)、戦場へ行く(古代北欧・バイキング)、
近所の島に行く(パプワニューギニア・トロブリアン諸島)、
死者の国でまつ(古代エジプト)、いなかったことになる(ジプシー)、
輪廻する(インド他各国)、死神に魂を取られる(各地宗教)、
一瞬、お別れする(イスラム教)、地獄に落ちる(日本)、
などなどの宗教など思想のほか、肥料にしたり、臓器提供したりと科学、医療としてのとらえ方も紹介。
なるほど、死のとらえ方によって、生き方も違ってくることもあるだろう。
生きるために死を考える。

・死のタイミング(THE TIMING OF DEATH)では平均寿命、からだの寿命、気持ちなどのこと、
つまり、医療の発達などにより、「体と気持ちの終わり方のズレ」(生きたいと思っていても体がついていかず、本来なら死んでいた状態でも、延命治療によりながらえることが出きるようになったりした)が起こる。
現代は「いつ死ぬべきか」のタイミングを個人で考える必要があるのではと問題提起。

・死の場所(THE PLACE OF DEATH)では年間死亡者数、死亡場所をイラストで紹介。
でも、日本の場合、イラストになったもの(交通事故、飛行機事故、山で遭難、家で火事など)はほんの一握りで、ほとんどは病院で死んでいると結ぶ。
前の章ともつながって「ホスピス」などの終末医療のこともさらっと紹介。

・死の理由(THE CAUSE OF DEATH)では死因(病気、事故、自殺など)を年代別に紹介。(年を取ると心疾患が多いとか、二十代では自殺が多く、幼い頃の死亡原因は事故がトップにくる、など)
病気による死者の体の部位別死亡ランキング(心疾患なら胸のあたり、ガンの部位別統計表のようなもの)などもある。

・死の物語(THE LEGEND OF DEATH)では実話・寓話、創作などを織り交ぜてそれぞれの人物の死(人生)をイラストで簡単に紹介。
キリスト、仏陀、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三人は並列表記、
野口英世、宮本武蔵、坂本龍馬、ヒトラー、アンネ・フランク、
ピカソ、手塚治虫などの人生の浮き沈みを段差を付けて表現しているので分かりやすい。
他には死際だけをひとコマでちょこちょこ紹介。
クレオパトラ、弁慶、映画の登場人物(ウエストサイドストーリーのトニー、犬神家の一族・佐清、など)、漫画(北斗の拳・ラオウ)、小説などの人物(人ではないが、ハチ公、ごんぎつねも。ハムレット・オフィーリア、フランダースの犬・ネロ、人魚姫など)…
映画で言えば先進国などの人の死が身近でなくなった国ほど人が大量に死ぬ映画が多いのかもしれないとも言っている。
(イランやインドなど、人が多く死ぬ国ではそういう話は見かけないということ)

・死のしまい方(THE WILL OF DEATH)では死を受け入れる過程、死にたいする態度を紹介。
ショック、自分は死なないと否認したり、何故自分かと怒り、~したら死んでもいいと取引のようなことを考えたり、抑うつ、受容…
その他にも逃げ、恐れや人のために犠牲になるなどもある。
だれもに訪れる死をどう迎えるか、死と向き合う=自分の生き方と向き合うことだから少しずつ自分の人生を振り返り、
直前で押しつぶされぬよう折りたたんでいくことも大切と個人の結論を提示。

ユーモラスなイラスト共に紹介されているのでさらっと読めるのだが、
「死」と言うだれにも訪れ、結果はあるが決まった概念がないものを題材(カタチ)にした時、
こういう形態に収めることは難しかっただろうという感じが節々に見られた。
「ウン~」のようにすっきり、というわけにはいかないし。
でも、こういうところを入口にするのは悪くない、とも思う。






Last updated  January 19, 2006 02:20:28 PM
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