カテゴリ:本
3・探求編
降臨の野での奇跡から11年後。 指物師となったイアルと結婚したエリンには、息子・ジェシがいた。 ある闘蛇村でおこった<牙>の大量死の原因を探るよう命じられたエリン。 真相を探るうちに王祖ジェと闘蛇とのつながり、この国の成り立ち、 遠き民の血筋に伝えられていた知恵、母ソヨンの死に秘められた想い、 そこに隠されていた真実に近づいていく。 そして、王獣を唯一操ることができるエリンは他国からも狙われ、 イアルとジェシにも危険が迫る。 真相を知ろうと一度はすべての始まりである神々の山脈を目指すが、断念。 家族で王宮保護下に入り、王獣を増やし、軍とせよという真王・セィミヤの命にエリンは従う決意をする。 イアルは真王と大公の架け橋として、エリンを想い闘蛇乗りとなることを志願する。 4・完結編 決してするまいと誓っていた王獣たちを武器に変える訓練を繰り返すエリン。 新しい闘蛇軍副官となったイアル。 守護兵に見守られながら、孤独を抱え、母と同じ道を進むことを望むジェシ。 ラーザが闘蛇軍を持つことに成功し、激化していく戦いの中で、 王獣たちを解き放ち、夫と息子と穏やかに暮らしたいというエリンの想いは叶うのか。 そして、王獣の軍と闘蛇軍が闘って国が滅んだというかの地の伝説は、繰り返されてしまうのだろうかー? まさかの3,4巻刊行。著者もあとがきで書いているように、もとは1,2巻で完結とされていた。 だが、続巻によってより深く、より獣と人、人の、国の成り立ちについて掘り下げられ、 より”奏者”のタイトルが感じられる物語になったのでは。 登場人物メモは→コチラ ~ネタバレメモ~ 実は特慈水で闘蛇を育てることで闘蛇の繁殖を抑制していた。 そのため、卵詰まりを起こしたメスの<牙>が大量死していた。 なぜなら、人の手で繁殖した闘蛇は毒性が強くなり、その闘蛇の群れを王獣が攻撃することで 王獣は狂い、毒霧を出す闘蛇は暴走する。 これが、かつてかの地の国が滅びていた原因。 争いなどにより、その知識が途切れたり、秘密にされていたため、 その恐ろしい真実を知らないセィミヤたちは、ラーザ闘蛇軍にリョザ神王国の闘蛇軍と エリン率いる王獣たちを闘わせてしまう。 王獣らは狂い、闘蛇の群れの出す毒霧は人々を殺してしまう。 狂ったリランの子らを止め、国を、人々を守るため、 エリンは命をかけ、音無し笛を吹く。 リランとともに地上に激突したエリンは4日後に亡くなるが、 王獣を完全に解き放つこと、闘蛇や王獣、野にあれば起こるはずのない異常な状況に置かれた獣たちが なぜ、どんなふうに狂っていったかを人々にきちんと知らせることを約束される。 ジェシはセィミヤに願い出て、のちにすべての平民が学べる高等学舎を設立し、 母のことも含め、多くの知識を伝えていくことに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 13, 2010 02:28:08 PM
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