119173 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

片桐早希 おむすびころりん

片桐早希 おむすびころりん

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

片桐早希

片桐早希

Calendar

Comments

総徳@ あんれ~? もう1ヶ月! なんだ、なんだ? ど…

Favorite Blog

シンデレラ(1950年… New! ジャスティン・ヒーハーフーさん

本を読もう!!VIV… viva-bookさん
FLOWER GARDEN 2 小山千鶴さん
2009.03.13
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
 Mこと、宮本准教授が理生の気持ちを惹きつけたことは、僕にも分かるような気がする。

 彼は才気に溢れ、将来を約束され、人当たりが良かった。僕以外には。


「彼が研究室に初めて現れた時、何だか部屋中が明るくなったような気がしたの。私の気持ち

も華やいで・・・・。だから、しばらくして彼に食事に誘われた時は嬉しかった。」

「食事に誘われた場所がここだったんだろう?」

 僕がそう言うと、理生は目をぱっと開き、僕を見た。

 

「どうしたの、尚人・・・・。どうして分かったの?」

「僕の勘は鋭いんだ。誰よりもね。」

 理生はくすっと笑い、目の前に置かれたステーキを切り分け始めた。


「クリスマスイブの夜だった。夜の海に雪が降って、とっても綺麗だった。彼は優しくて、

私はうっとりして彼を見ていたのよ。信じられる?」

「信じられない。」

 僕は即答した。

「そうだよね・・・・。あの時の自分は別人のような気がする。」


 それから僕達はしばらくステーキ肉を食べることに没頭した。

 めったに味あうことのできない肉の味だ。


「彼は尚人にそっけなくしてたでしょ?何故だか分かる?」

「分からない。知りたいとも思わない。」

「まあ、そう言わないで私の話を聞きなさいね。」

 理生は妙に自慢げにそう言った。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.03.13 22:28:31
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.