2007/05/01(火)01:55
ウーちゃん(その16)
お月様って?
え?今夜は十五夜
そうか・・・すっかり忘れてた。
だって、先日の失踪事件からこっち、時が止まってたもの。
今日が何日なんて考えられなかった。
でも・・・でも・・・そっかあ。
十五夜なんだー・・・・・・
(姑の言葉に今日が十五夜だと思い出した主人と私は
自分自身に何度も確認するように、カレンダーの日付から
今日の日付を眼で探しました。)
ああ、ホントだー。
ハー!そうなんだあ!
でも、落ち着いてよく考えたら、なんか出来過ぎてるー。
だって、失踪した動物が自ら帰ってくることなんか聞いたことないし、
それが偶然にしても、十五夜の夕方に帰ってきたんですよ。
「お月様が帰してくれたのね。」って、まるで『おとぎ話』じゃあないですか。
学校から帰宅した娘たちが驚き、大喜びしたのは言うまでもありません。
今晩は快晴です。
南向きの二階の窓を開けると、涼しくて心地よい風が感じられました。
暗い澄んだ空の中に、ポッカーッ! と白い大きなお月様が
星たちの真ん中に輝いていました。
今日の十五夜は特別です。今までには揃えたこともないくらいの
大盛りの野菜をお供えしました。
お月様では、輝く白いお顔の優しい女の人が
こちらを見てニッコリと微笑んでいるように見えました。
「ありがとうございました。お月様。
ここは、自分で探して帰ってきたウーちゃんの家です。
ウーちゃんは死ぬまでここで私たちと一緒です。」