Fun Yellow Bird カウンセラー 高橋 克彦 のブログ

2009/01/15(木)10:56

等身大

講座(154)

昨日の家族療法セミナー,またしても深い! 何回受けても,その都度に深い気付きがあります。 昨日は,「ビリーフシステム」について。 誰でも,自分の家族の中でしか通用しない常識や信念を持っているはずです。 それがビリーフです。 その家族を一言で表すスローガンみたいなものとも言えるでしょう。 一般的な常識,それよりも厳しかったり,全く存在しないものだったり。 子供の頃は,それが当たり前,でも,社会に出てみるとそれが通用せずに驚きを覚えたりします。 自分と全く違う家庭で育った人と,恋愛や結婚など,親密な関係になると,より明確にそれが見えたりします。 表面的に気付くことができるものだったら,あまり問題にならないのですが,無意識に染みついている信念にはなかなか気付きにくいものです。 それに気付き,それが自分の人生にどのような影響を与えていたかを知り,そのビリーフを人生を良い方向へ導くように修正していきます。 もちろん,ビリーフはたくさんあります。 自分の人生を楽しむことの障害になっているビリーフに気付き,それを修正していくことが大切なんですね。 私の家族の中での大きなビリーフのひとつは,「平凡」。 私たちは,大した人間ではない,大それたことを望んではいけない,抜きに出ることもなければ,大きく落ち込むこともない。 だから,凡庸でいることが一番である。 そんなビリーフが我が家のスローガンでした。 絵画や工作のコンクールで賞をもらった時も,テニスの試合で優勝した時も,希望の高校に合格した時も,就職して昇進した時も,それは素晴らしいことだけど,調子に乗ってはいけない,いいことばかり続くはずがないんだから,浮かれないように。 それが,母の反応でした。 そんなことは百も承知,でも俺にだって,もっと可能性があるはずだよね,だからもっと,期待してよ! ずっと,そう叫んでいたように思います。 そして,その中でもがき,葛藤しながら今までの人生を歩んできました。 私は,子供のころから,自分は平凡な人間で,特別な能力や才能なんかあるはずがないという強い信念を持つと同時に,「非凡」というものに強い憧れを感じていました。 非凡な才能を持つ人,非凡な能力を持つ物,非凡な現象など,異常に魅力を感じていましたね。 自分が凡庸であるために,非凡を祀りあげ,手の届かないものとしてバランスを取ろうとしていたのかも知れません。 もちろん,ビリーフは悪い面だけで働くわけではありません。 私の場合は,このビリーフで,順応する能力を磨くことができたのも事実です。 様々な場面に自分を順応させることができるという,今の私の強みを作り上げることはできなかったでしょう。 要は,このビリーフをどう自分の人生の良い方向に使っていくかということです。 私は,「平凡」ということの理解を「等身大」に変えていくことで,これを最大限に生かしていこうと思います。 奢ることなく,謙虚に,かといって過少に見ることもなく,等身大の自分を知り,その自分をそのままに表現していくこと。 それこそが,私の子孫たちに受け継いでいきたいビリーフだと思います。 まずは,自分自身が等身大の自分を生きる。 そして,その生き様を見ている子供たちが,それを自分の子供たちに伝えていく。 そう考えたらうれしくなってきます。 悪魔の呪文のような一族のビリーフ(笑)も,今ここに生きている私たちが断ち切って,希望のメッセージに変えることができます。 それが,これからの人生,そして世界を変えていく最もてっとり早い方法だと思います。 家族療法,シンプルだけど深い理論です。 そして,なぜか,FAITH.のセミナー後は,みんな笑顔で清々しい表情になります。 家族に向き合うというと,ドロドロした,見たくないものが出てきそうですが(笑)。 出てくるのは希望や幸福。 まさに"Happy Family Therapy"!!! 幸せになりたい方は,受講をお勧めします。

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