180506小説近大生勝春の供養西国三十三所観音霊場巡りの旅
iPhone8のアラームが鳴る!昨日は近大西門前の百円コンビニで買った酎ハイを飲み過ぎた!寝坊した。
勝春「今何時だ」思わずiPhone8に話しかける!勝春「はいSiri 今何時」と話しかける。Siri「12時33分です」と答える!太陽の陽射しが眩しい!下宿の窓のない安アパートのドアの郵便受けの隙間から光がホコリを一個、一個を照らす。今日は4年生最後の夏休み前の最終の講義だ!慌ててアパートの風呂に向かい、服を脱ぎ風呂のシャワーをつかみお湯を出す、いや水がでる冷たいが仕方ない寝ぐせだけでもなおそうと頭から水をかける。着替えてテキストとノートを鞄に詰め込んで歯ブラシセットとiPhone8を右ズボンのポケットに入れてアパートをでる。太陽の陽射しが眩しい!アパートの鉄の階段を転ばない様に慎重に急ぎで降りる!走る近大の西門が見えてきた右手のお弁当や学生の行列がゆくてをさいぎる。西門前をくぐると近大時計台が見えた!時間は13時15分だ!学生証で教室入り口カードリーダーにピーをしないと遅刻になる!教室は今年1月のテレビ番組ニューヨークタウンの浜松さんの番組のあった19号館の1だ!1だから1階と最初思っていたら2階だ、階段をのぼる必要がある!それに西門前からは意外と遠い!
走るしかない!思いっきり走る!19号館が目の前だ!2階への階段だ!途中まできたときに財布からクレジットカード付きの学生証を出す!出席のカードリーダーに教室の部屋の入り口にかざさなくては、遅刻になる。階段を急いで駆け上る。その時iPhone8が鳴る!勝春、左手に鞄と財布、右手に学生証を持ちながらiPhone8を取り出そうとするが、なかなかズボンのポケットから歯ブラシセットとからんで取り出せない。やっとの思いでiPhone8を取り出してみる。妹からだiPhone8の通話ボタンを押す!妹の泣くこえで「にいちゃんお母ちゃんが」、その時に勝春の右手のiPhone8がスローモーションの様に落ちてゆく、勝春も呆然と立ちすくむ。19号館の一階の前のコンクリートにiPhone8が吸い込まれていった。iPhone8のガラスが割れる音も勝春には届かなかった。
つづく