何事もその道に入り込むとそこからなかなか抜け出せない そんな彼女でも高校を何とか卒業した 多分彼女に任せたら日数が足りず卒業も出来なかったでしょう 高校だけはと何とか卒業させたい親 最後は親の協力の元送り迎いで日数を稼ぎ追試追試で卒業にこぎつけた 他のツッパリ仲間達が将来を見据えて就職運動に走るのを横目で見ても 彼女だけは見向きもせず女番長のままでの卒業となった 親の協力での卒業や彼女自身の将来をどのように考えたのか彼女にしか知りえない あるいははみ出しものの彼女ごく普通の子のようにどこかの会社に就職するのを嫌ったのかもしれない 卒業と同時に夜の生活に飛び込む 学生時代時々スナックでアルバイトしていたこともあり 彼女にとってスナック勤めはなれたものなのでしょう そういう夜の商売も世の中には不可欠なものであるが 人生経験豊かな親はごく普通の会社勤めを希望し時々親子で話し合うこともあるが ごく普通の考えを持つ親と女番長を張った彼女 意見が合うはずもなし 彼女が実家に帰るのもだんだん間延びするようになった 夜の世界で十九.二十歳 一般会社では考えられないほど優遇される 一年もたつと結構なマンション暮らし