癒しの扉

2008/08/12(火)23:19

イメージングストーリー15

 夕闇の 人ごみを  避けるように  足早に 裏道へ と  抜け 出ると  微かな 明かりを  頼りに  マンホールのある 通りの  近くまで やってきた    辺りを 見渡すと  何もない  静かな 場所に 出た  ほっと 一息 ついた時  向こう 正面に   立ちはだかる  壁と 壁の 隙間から  白い 明かりが  漏れて いるのに 気が付いた  そっと 近づいて  その 隙間を 覗いてみると  一匹の 犬を 連れた  お爺さんが 立っていた  ところが 次の 瞬間   何故 気が付いた のか  お爺さんは  こちらを 振り向くと  手招きを しながら  「こっちへ おいで」と  合図を 送ってきた  何故だか とても    懐かしい 匂いを  感じ ながら  近づいて みると  昔 幼少の 頃に  とても 可愛がって くれた  お祖父さん だった  嬉しさが 一気に  こみ上げて きて  「あの時は ありがとう」と 言うと  お祖父さんは  にっこりと 微笑んで  「もう一度 お前の 顔を  見たかったんじゃ」と  しみじみと 言った  ところが  そう 言い 残すと  お祖父さんの 姿は  スーッと どこかへ  消えて しまった  一緒にいた 犬の 姿も  消えて しまって いた  そう いえば  お祖父さんは  もう とっくの 昔に  天国に  行って しまって いた  事を  思い出した                 

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