仙台散歩 : 北仙台、堤町、台原
旧奥州街道(陸羽街道)が仙台城下を北に抜けていくあたりに北仙台がある。ただし、北仙台という地名はなくて、JR仙山線の駅名、古くは市電の北のターミナルとしてよく知られている呼称だ。 Photo A(左) 駐車場から奥州街道を北へ。 (2014/7/29 5:20)Photo B(右) JR仙山線の「陸羽街道踏切」。 (2014/7/29 5:22) 旧奥州街道は、市街中心部の国分町通、その北に続く青葉神社通から続いている。車でその道を進むと、青葉神社前で道は右に曲る。JR仙山線「陸羽街道踏切」が見え出すあたりにあるコインパーキングから今朝の散歩を始める。Photo C 堤町の坂道。左は日浄寺への参道。 (2014/7/29 5:24) 踏切を越えると短い桜並木があり、掘のような梅田川を渡って、朝日が正面から射す堤町の坂道を上がる。坂道を上りきり、地図の神社マークを頼りに左の細道に入る。住宅地の真ん中に鳥居と社殿、3台の車が駐っているだけの広場があった。堤町天神社は、あっさりと素っ気なく建っていた。Photo D 「つつみのおひなっこや」と「佐大商店」。 (2014/7/29 5:31) 堤町天神社から奥州街道に戻り、少し歩くと堤人形と松川ダルマの店「つつみのおひなっこや」がある。松川ダルマは仙台張子の一つで、前面が青色、背面が赤色の珍しい縁起物である。 その隣は、陶磁器の「佐大商店」がある。この一帯は、かつての「堤焼」陶器の産地で、佐大商店も窯元の一つだった。35年ほど前、趣味の東洋蘭栽培を始めた頃、日本春蘭用の蘭鉢を求めにこの店に数回訪れたことがある。そのとき、裏山の登り窯も見せていただいたことがあった。 佐大商店の北の空き地前の立派な看板に「御仲下改所跡(おすあいどころあと)」とあった。藩政時代、仙台城下に持ち込まれる物品の税を徴収する番所跡で、原町(東)、八幡町(西)、河原町(南)、堤町(北)の4ヶ所にあったが、番所跡が判明しているのはこの堤町だけだという。Photo E(左) 台原の道(労災病院へ)。 (2014/7/29 5:38)Photo F(右) 台原の道(続き)。 (2014/7/29 5:40) 「御仲下改所跡」で旧奥州街道から右に外れ、県道22号(旧国道4号)線を渡って台原に入る。この道の正面に東北労災病院が見える。台原はあまり馴染みがないところだが、誰の病気見舞いだったのかすっかり忘れてしまったけれど、前に1度だけ来た記憶がある。Photo G(左) 階段を降りる。 (2014/7/29 5:44)Photo H(中) 細い切り通し。 (2014/7/29 5:45)Photo I(右) 神社の守へ。 (2014/7/29 5:46) 地図上の白水稲荷神社への細道に入ろうとしたが、道先は工事中のフェンスで遮られているように見えたので、脇の道に入ってみたら、うまく迂回できて、階段道を降りると神社への道だった。Photo J 白水稲荷神社。 (2014/7/29 5:47) 急斜面の森の中は公園になっていて、斜面の上方に白水稲荷神社の小さな社殿がある。西斜面のため朝日も差し込まない薄暗い森を抜け、もう一度坂道を上り返して、台原の台地へ上がってみた。 普通の住宅地を通り抜け、国道22号から来た道をさらに東進するとみやぎ生協(COOP)の店舗がある。COOPを過ぎたところで右の細道を覗くと、道の向こうに森が見え、誘われて右折する。Photo K(左) 大きな木立へ。 (2014/7/29 5:59)Photo L(右) 台原風致地区の森の脇道。 (2014/7/29 6:01) 道は曲りながら森の脇を下って行く。道の脇に看板があって、この緑地は白水稲荷神社の森とともに「台原風致地区」に含まれているという。仙台市が定めた風致地区は、他に「北山」、「大崎八幡」、「八木山」、「霊屋」。「愛宕山」、「大年寺」、「安養寺」などがある。Photo M(左) 仙山線陸橋。 (2014/7/29 6:03)Photo N(右) 梅田川の橋。 (2014/7/29 6:05) 風致地区の森脇の道を下りきると仙山線陸橋がある。それをくぐれば梅田川にかかる小さな橋がある。Photo O 上杉山中裏の道を行く一人と一匹の影。 (2014/7/29 6:06) 梅田川を渡った道は、上杉山中学校の裏手の広い道に突き当たる。このような広い道に出ると、なんとなくイオの表情はぼんやりするようだ。立ち止まって辺りを見回しているので、私もいっしょにしゃがみ込んで一匹と一人の影を撮してみたりする。Photo P 「昭和町」交差点。 (2014/7/29 6:08)Photo Q 歩道橋の上で。 (2014/7/29 6:10) 愛宕上杉通りに出て、北仙台に戻るために「昭和町」交差点の歩道橋を渡る。不思議なことに、写真を撮ろうする私の気配に気付くとイオは必ず尻尾を下げてしまう。上の写真はこっちを見た瞬間に撮ったのだが、尻尾が下がり始めている。Photo R JR北仙台駅への通り。 (2014/7/29 6:15) 歩道橋を渡り、県道22号からJR北仙台駅へ向かう道に入る。大きなマンションの前に小さな駅舎が見え、その間を仙山線が走っているとは思えないのだった。Photo S(左) 「仙台浅草」の路地。 (2014/7/29 6:16)Photo T(右) 堤通。 (2014/7/29 6:18) 道の左手の路地があって「仙台浅草」の看板がある。スナックや居酒屋が並ぶ路地だが、「開運十二支の守護本尊堂」と「観音堂」と小さなお堂が二つもあった。さしづめ観音堂は、浅草観音・浅草寺に相当するのだろう。 仙台浅草の路地を出ると堤通で、まっすぐ北に歩けば、コインパーキングである。