仙台散歩:朝霧の坂道―北山、国見あたり その2
【続き】Photo F2(左) 菊田公園からの坂道。(2014/10/26 6:51)Photo F3(右) まだまだ登る道。(2014/10/26 6:55) 菊田公園の入口から住宅街の中を上っていく坂(Photo F2)がある。日曜の早朝というのに、東北福祉大学の学生らしき若い女性が数人、坂道を上がっていく。三叉路を右に曲がると、左手に上る坂道があって、学生の何人かはその道を歩いていく。先にも左への分岐があって、私とイオはその道を上がって行った(Photo F3)。Photo F4(左) 崖際の道。(2014/10/26 6:56)Photo F5(右) 階段道は車道を越えて。(2014/10/26 6:58) 坂道は急に狭くなって、フェンスのある崖際の道になる(Photo F4)。左手に眺望が開けているはずだが、5軒ほど先の人家の屋根あたりから先は霧でまったく見えなくなっている。フェンス道の向こうに先ほど前を歩いていた学生たちが見える。坂道の頂上付近で道は合流していた(Photo F4)。 二つのフェンス道が合流するあたりから下り道になって、最後に階段を下ると車道に出る。学生たちは左に曲ってその車道を下って行った。私たちは、まっすぐ車道の先の階段道を上がった(Photo F5)。Photo G1(左) 階段道から尾根筋の道に出る。(2014/10/26 6:59)Photo G2(右) 坂下には福祉大キャンパス。(2014/10/26 7:04) 階段道を上がり、狭い道を抜けると、急に道は広くなって、住宅街のなかのまっすぐの道となる(Photo G1)。この道は、このあたりの高台の尾根筋のようだ。変化のない道をどんどん行くと、道はわずかに左に曲がり、その辺はまだ住宅地の開発工事中のようだった。 道は急に左に折れ、坂道の下には東北福祉大学の建物が見えている。Photo G3 西門から覗く福祉大キャンパス。(2014/10/26 7:06)Photo G4(左) 福祉大を回る道。(2014/10/26 7:07)Photo G5(右) 朝日があたる校舎。(2014/10/26 7:08)Photo G6 桜並木が植えられたキャンパス南面の道。(2014/10/26 7:09) 福祉大に近づいていくと、やはり学生が少しずつ大学キャンパスに入っていく。西門の前まで来てその理由が分かった。「国見祭 空~真っ白な空に虹を描こう~」という大きな横断幕があって、大学祭の開催中なのだった。秋は大学祭、文化祭の季節でもあるのだ。 福祉大の西門を過ぎ、キャンパス沿いの道を歩く。民家と大学の間の道は、心地よいカーブと緩やかなアップダウンになっていて、いい散歩路の雰囲気がある。何年か前にも、イオとこの道を歩いた。その時、民家に庭先で美しい花木を見た記憶があるのだが、どの家だったか、何の花だったか、思い出せないまま通り過ぎた。Photo H1(左) 福祉大から下る道。(2014/10/26 7:09)Photo H2(右) 道はバス通りへ。(2014/10/26 7:11) キャンパスの擁壁の上の桜が見え出すあたりから南に下る坂道がある。その住宅街の道に入ってみた。下り坂の始まりに「成瀬美術記念館」という建物があった。日曜日だけに開館で、宮城県の物故作家の作品や古陶器を展示しているらしい。 玄関に張り紙があったので、近寄って覗いたら「都合により本日は休館」ということだった。一瞬、ちょっと残念と思ってしまったが、何のことはない、こんな早朝では開館日であろうが無理なのである。そんなつまらないことをうだうだ考えながら、坂道を下っていくのである。Photo I1(左) 突き当たりは東北大学国際交流会館。(2014/10/26 7:13)Photo I2(右) 福祉大正門への坂道。(2014/10/26 7:15)Photo J 東北福祉大学正門。(2014/10/26 7:19) 坂道下りきったところはバスが通る道である。バス通りを歩いて行くと、正面に東北大学国際交流会館の門が見えてくる。私が現役だった頃、ここには何度か外国からのゲストの送迎で来たことがある。 一度は、激しい雨の降る夜にここまで送って来た帰りにバッテリー上がりでエンジンがかからなくなったことがある。困ったことは覚えているが、その時のゲストが誰だったかは忘れてしまった。 道は国際交流会館の前で左に曲っている。福祉大の正門前に行くその坂道を10人近い学生の集団が歩いている。正門前には歩いてくる学生ばかりでなく、学生を送ってくる自家用車も次々にやってくる。一般の客が来る前の準備が大変なのだろう。Photo K1(左) 福祉大正門からまっすぐの道。(2014/10/26 7:19)Photo K2(右) 裏道に入る。(2014/10/26 7:24)Photo L1(左) 角には紅葉する楓。(2014/10/26 7:25)Photo L2(右) 向こうの交差点が終点。(2014/10/26 7:26) 福祉大を過ぎれば、もう帰り足である。正門前からまっすぐな緩やかな下り道を行く。イオは完全にダラダラ歩きである。ときどき立ち止まって私の顔を窺っている。そんなイオと私を見て、福祉大の女子学生が笑いながら通り過ぎて行く。 そっちには行きたくない、私はこっちに行きたい、という意思表示で道路上で動かなくなることはいつものことで慣れっこになっているが、最近はただ立ち止まって右にも左にも前にも後にも行かないということが増えてきた。その時は、私の体を進む方向に向け、イオと目を合わせながら「よしっ」と声をかけると、なぜか元気よく歩き出すのである。 イオの気分次第では、「よしっ」、「よしっ」とかけ声をかけながらの散歩になる。早朝の仙台の街をそんな年寄りの一人と一匹が散歩しているのだ。まぁ、あまり人には会いたくないのである。 あまりにもまっすぐな道なので、左に折れて住宅街に入ってみた(Photo K2)。小さな十字路があって、角には濃色の楓の木がある。その角を曲れば、向こうに信号のある交差点が見え、そこのコインパーキングが散歩の終点である。撮影場所(地図のベースは、「プロアトラスSV7」)。