トリトリ散歩―諦めと期待と計画(2025年2月26日)
ニコンのCOOLPIX P1000という超望遠を誇るカメラで遠くの鳥を撮ろうといろいろ試してみたが、図体はでかいカメラだがしょせん中身はコンパクトデジカメという結論に落ち着きそうだ。といっても、高望みをしなければ私には十分な遊び道具にはなることもわかった。 私のカメラ趣味は病気療養の散歩を兼ねているので、カメラを三脚に据えてじっと動かないで遠くの鳥を撮るというのは、もともとの趣意にそぐわないのだ。歩きながらときどきシャッターを押すというのが本来の形なのである。P1000はだいぶ重いけれども、散歩で持ち歩くことができないなどと言うことはない。三脚は持たずに手持ち撮影をすればよいのである。 手持ちで、望遠も35㎜換算で500㎜相当以下ならシャッター速度を1/1600秒ほどの速さにすれば(ISO感度も明るさに合わせて)そこそこの写真が撮れるはずである。 そう考えて2月24日と今日(26日)、P1000をぶら下げて青葉山公園周辺を歩いてみた。仙台城跡のすぐ下の広瀬川を覗いたら近くにキンクロハジロがいて、手持ち撮影でも手振れのない写真が撮れた。これまで三脚を使って遠くのキンクロハジロを撮っていたが、それらよりもずっと写りがいい。当たり前のことだが、近ければ近いほどよく写るのである。そこの河川敷にはホオジロがいて、少し遠かったがそこそこの写真がとれた。 広瀬川を離れて林に入ってみたが、なかなか鳥に出合わない。出会っても、先に鳥に気付かれて逃げられてしまう。鳥へのアプローチの技術習得にはまだまだ時間がかかりそうである。 林を出て、人家に近づいたところでジョウビタキのメスが飛んできてすぐ近くに止まった。私の存在に気付いていたようだったが、正面、横、後ろ向きといろいろポーズをとってくれた。キジバトも飛んできて近くの木の枝にとまってくれた。 数はほんとうに少ないけれども、これまでとは比べ物にならないほどいい写真が撮れた。超望遠で遠くの鳥を撮るというのは諦めて、近くの鳥を期待して散歩すればいいだけのことである。写真が1枚も取れなくても散歩ができれば目的は達成できているのだし、1枚でも取れたら幸福な散歩ということになるだろう。 もうすぐ広瀬川の冬鳥はいなくなる。トリトリ散歩は林や森の周辺ということになる。そこではカメラを変えて野山の花たちも写したい。街角の写真も撮っているので、カメラ散歩はバリエーションが増えた。春が待ち遠しいほどである。読書や絵画鑑賞のブログかわたれどきの頁繰り(小野寺秀也)日々のささやかなことのブログヌードルランチ、ときどき花と犬(小野寺秀也)