半登の山になった禿岳(2025年6月18日)
5月16日の戸神山(504.4m)は、頂上周回コースで登山口からの標高差250mほどを4時間40分ぐらいで上り下りした。6月9日の山形神室岳では笹谷峠登山口(906m)から中腹のハマグリ山(1146m)までの標高差240mを3時間40分ほどで上り下りした。同じ程度の標高差を1時間ほど短い時間で歩いたということもあるかもしれないが、神室岳の最初の急登が長いこともあって、戸神山よりはかなり疲労は大きかった。翌日まで筋肉疲労が残っていたが、3日後の筋トレ散歩はいつもよりずっと楽に歩くことができた。 多少、肉体的にきつい山歩きの方が筋トレ散歩よりもよほど良い筋トレになっているようである。少しばかり気をよくして、次は禿(かむろ)岳に行ってみようと決めた。こちらのカムロ岳も鳴子温泉の奥、鬼首地区から最上鬼首線で標高796mの登山口の花立峠まで車で入れて、ずっと以前に2回ほど登ったことがある。13年前の山行では、花立峠と頂上を4時間30分で往復しているが、頂上から別のコースの途中まで往復1時間ほど歩いてみたので、朝食の時間を入れて実質往復3時間30分での上り下りだった。ゆっくり時間をかければ頂上まで行けるかもしれないとちょっとした期待もあった。 しかし、7合目を過ぎたあたりで頂上を諦めた。4合目から5合目にかけての長い急登をなんとか登り終えたときには、頂上まで行けると考えたのだが、5合目からの緩やかな登りを歩いているのに明らかに足がきつくなってきて、7合目付近から頂上直下の急登の道を眺めたとき、あれを頑張って登ることができても下りの歩きが難しくなる。5合目下の急坂を下るのは無理になるだろう。先日の山形神室の急坂を下るときには筋肉のきしみばかりではなく、一度バランスを崩したとき足の踏ん張りがきかなくて転びそうになったことを思い出した。それで完全に諦めたのである。 登山口からは5合目手前の急坂までは、花の写真を撮りながら順調に歩いた。登り始めてすぐ石礫の丘に着く。前に登ったときには一面の雲海に沈んでいた地区である。そこから山形県側の集落の上に薄雲が浮かんでいるのが見える。そこから林の道に入るとすぐに1合目標があり、花の写真を撮りながら歩けば快適な林の道が続く。アザミ、アキグミ、シロバナヘビイチゴ(実)、ユキザサなどをカメラに収めた。5合目の急坂の途中で屈みこんで写真を撮っていると若い登山者が上がってきて挨拶をした。この人は、私が7合目手前でやはり花の写真を撮っているころには頂上から下ってきた。素晴らしい健脚だと感心したが、よく考えてみたら私もこれほどではないにしてもそこそこの時間で上り下りしていたはずである(昔は本当に遠くなってしまった)。 7合目を過ぎて、頂上を眺めて、そして引き返すことに決め、遅い朝食をとった。今日は長時間の歩きになりそう(したい)と考えて、おにぎりを多めに買ってきたのに1個しか食べられなくなった(今になって思えば、疲労で食欲が落ちていたのである)。 下りでは景色を中心に写そうとレンズをマクロから標準ズームに替えて、まずは登れなかった頂上の写真を撮った。栗駒山の前景の写真などを撮ったが、花を見ればマクロレンズに替え、しゃがみこんでそれを撮る。またズームレンズに替えて景色を撮る。そんなふうに、タニギキョウ、サワハコベ、ギンリョウソウ、ミツバツチグリなどを写しながら、時間をかけながらゆっくりと下ってきた。登山口手前の石礫の丘で振り返り禿岳を写して全行程を終えた。 花立峠を6時40分に出発して、帰り着いたのは11時30分だった。戸神山も山形神室岳ではどちらも250mほどの標高差を4時間前後で歩いた。禿岳では標高差300mを5時間ほどで歩いたことになる。明らかに体への負荷は大きくて、疲労は翌日まで、筋肉痛は翌々日まで続いた。とはいえ、3日目にはすっかり回復して、神社の石段や仙台城跡の坂道を上り下りするいつもの筋トレ散歩はかなり楽に歩くことができた。今のところ、足の筋肉、心肺機能についてはいい結果になっている。読書や絵画鑑賞のブログかわたれどきの頁繰り(小野寺秀也)日々のささやかなことのブログヌードルランチ、ときどき花と犬(小野寺秀也)