夜明け前の街(2025年12月29日)
夕暮れから夜に入る時間帯のカメラ散歩が面白かったし自分なりに気に入った写真が撮れたので、次は朝の暗い時間に、と考えた。ただ、私の散歩はほとんど早朝なので朝日の昇る時間帯がカメラ散歩だったのは何度もあった。ということで、夜明けではなく夜明け前、どんな店も閉まっていて街には一番人が少ない真っ暗な時間帯に歩いてみようと考えた。陽が昇り始めたらおしまいのカメラ散歩ということにした。その時間帯なら、家族が起き出す前に帰ってきて、暮れの仕事にも影響はないだろうと考えた。 5時30分ころ家を出て、5時44分に最初のシャッターを押した。見慣れた交差点でも新鮮に感じるのが不思議だ。大通り(青葉通り)を仙台駅に向かって歩く。葉を振るい落としたケヤキが大きなマンションの壁面を背にして、影絵のような立ち姿を見せている。車が通らないのでビルのガラスがありったけの街の光を映し出している。その前を歩いて行く人がいて、コンビニに入って行った。そうなんだ、コンビニは24時間営業なんだ、とそんなつまらない再確認をする。 文化横丁、いろは横丁という飲食店の多い路地を覗いてみたが、当然のように人っ子一人いない。一番町近くのショーウィンドウには等身大のマネキンが飾られていて、暗い街に映画のスクリーンのように目立っていた。さすがにこの辺には朝帰りらしいグループがいる(まだ朝になっていないが)。 駅近くに「仙台銀座」という飲み屋の連なる路地があったはずなので覗いてみたが、飲み屋の数はだいぶ減ったように思う(もっとも30年近く前と比べるのは無理があるが)。どことなく暗く寂しいその路地をり抜けて「仙台朝市」の路地に出ると、魚屋さんが荷下ろししていたり、開店の準備にかかっていた。 暮れの今日(29日)はこの路地が正月の買い物客ですれ違うのもむずかしいほどごった返すのである。少なくとも4年前まではそうだった。私たち夫婦も以前はここで正月用の買い物をしていた。私が登山用のザックを背負い、妻が買った品を後ろからザックに詰め込みながら雑踏を通り抜けていたのである。この戦いのような買い物から撤退して3年目である。老兵には無理だと判断した。 朝市を抜けて駅前通りに出ると東の空が白みだした。半地下通路でJR線をくぐって仙台駅の東口に出る。陽が昇る前にカメラ散歩を終わりにする。仙台駅の2階の自由通路に植えられている木の冬姿を写して最後にした。 帰りは動き始めた地下鉄に乗ってあっという間である。読書や絵画鑑賞のブログかわたれどきの頁繰り(小野寺秀也)日々のささやかなことのブログヌードルランチ、ときどき花と犬、そして猫