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テーマ:街歩き(663)
カテゴリ:街歩き
世田谷美術館で「ボストン美術館 -華麗なるジャポニスム展」を見終えて、用賀から乗った東急田園都市線を二駅目、「駒沢大学」で降りる。ここから「柿の木坂」のあたりを歩いて、東急東横線都立大学駅へ抜ける予定だ。
駒澤大学駅から地上に出て、首都高(玉川通り)と直行する駒沢大学駅前商店街(自由通り)を南に歩き出す。近くに駒沢オリンピック公園があるせいか、スポーツウェア姿の高校生がたくさん歩いている。
商店街は、比較的新しくできたような雰囲気だ。右手に植え込みに囲まれた大きなマンション(駒沢ガーデンハウス)があって、その植え込みにそって右手に分かれていく道がある。気持ちのいい緑陰の道で、木陰を辿って行ったが、そのまま進めば駒沢競技場に入ってしまいそうなので、細道を左に折れる。
細い坂道を上り、自由通りを越えると道は下り坂となり、「呑川柿の木坂支流緑道」という看板のある道に出る。いつも思うのだが、東京には川を埋め立てた緑道がとても多い。近代化とは、川を川のままには残しておけないらしい。
少しばかり緑道を歩いたが、ずっと同じ景色である。地図に「東根公園」とあるので右手の道を登って行ってみるが、ちいさな児童遊園だった。公園を横切り、東京医療センター横の道を南にとる。
二人のご婦人を追い越し、坂を上りきると駒沢通り(都道416号)に出る。住宅地の通りを左に「柿の木坂」交差点まで歩いて、右折する。まっすぐで平坦な住宅地の道だ。古い家はほとんど見られず、立派な門構えの家が多い。新出来の街だ。
二ブロックほどあるいて、左の細道に入る。細道だが、これもまっすぐに住宅地を切っている。新しい町に多い道の作り方だ。柿の木坂の町の歴史は知らないが、正確な格子状に道が配されている町はたいてい新出来の、つまり不動産会社が作り上げたような町が多い。街歩きの場所選定ではできるだけ避けるようにしているのだが。 まっすぐな細道は次第に下り坂になり、ふたたび上り坂になっているのが遠くに見える。谷底へ向かって歩いているのだ。谷底は、さっき少しばかり歩いた呑川柿の木坂支流緑道である。「水は低きに流れる」というまったく当たり前のことだが、「なるほど」と少しばかり発見の気分がする。
なるべく日陰を選んで歩いているが、とにかく暑い。谷底の道、緑道の木陰道を涼みながら歩く。300mほど歩いて左の坂道をあがり、環七通りに出る。
今日の街歩きの前に、地図を眺めながら、二点だけあらかじめ決めていたことがあった。一つは、東急東横線の線路脇の道を通ってみることで、もう一つは目白通りの本来の「柿の木坂」を眺めることだった。 環七通りから目白通りに下る道に入り、東急東横線の陸橋の手前を右折して、線路沿いの道に入る。
線路沿いの崖の草叢の中に野萓草の花が咲いている。道端の柵から身を乗り出すようにして、野萓草の花を写そうとしていると、電車が通っていく。タイミングはいいのだが、写真としてはどっちが主対象なのか分からない中途半端なものになってしまった。
線路沿いの道をどんどん下ると目白通りに出る。歩道橋を渡って少し戻り、東横線の陸橋下から目白通りの坂道、「柿の木坂」を眺める。環七通りや東横線の高架に遮られてさほどの眺望はない。
東横線都立大学駅はすぐそこだが、細道に入って少し迂回してみる。斜面に作られた住宅地らしく左手はコンクリート土留めの上に人家が建てられている。右手に折れて少し下ると、また緑道の道である。 緑道はすぐに、今日の街歩きの終点、都立大学駅への道と交差する。そこから50mで駅である。
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