|
テーマ:街歩き(664)
カテゴリ:街歩き
昼過ぎに雨が降り出したら白いものが混じっている。気温は2~3度くらいということだろう。先日のデモよりもう少し防寒度を上げて家を出たが、かなり寒い。これからはこういう寒い日のデモが続くだろうと思うと、すこし背中に力が入る感じがする。これで精神にも気合いが入ったら、なんとなく高村光太郎の詩の世界のようになるのだろうが、そうはうまくいかない。光太郎の世界は、私には立派すぎるのである。
元鍛冶丁公園に着くと、いつもよりはるかに人が多くみえる。10人を超える新しい参加者が一角に集まっているためらしい。みんな若い人たちである。そのうちの一人がスピーチしたが、宮城ばかりではなく、福島、山形の人も含むグループらしい。みんなそれぞれ手製のプラカードを持っている。
金デモの仲間で、いつもコールを担当している大内真理さんは、今日も参加している。大内さんは、この総選挙で日本共産党から宮城2区で立候補している。彼女を取材する撮影クルーが、彼女の動きをずっと追っている。今日も、デモ前半のコールを大内さんが担当したのだが、その間もずっとテレビカメラが張り付いていた。
しばらくぶりで加美町から参加している浅野さんのスピーチを聞いた。二つのニュースを取り上げての熱弁である。 一つは、宮城県知事が福島県知事に指定廃棄物の最終処分を福島県で引き受けるように要望して一蹴されたというニュースである。東電福島第1原発から飛散した放射能の汚染された指定廃棄物を自治体で押しつけ合うのが筋違いも甚だしいという話である。国と東電が責任を持って処分すべきものなのだ。知事がものを申すべき相手は国と東電のはずだ。 もう一つのニュースは、原発立地自治体である女川町でのアンケート調査で、町民の過半数は原発反対だったという結果に対して、女川町長は「原発の問題は全体の立場から考えるべき政治問題で、1地方自治体が判断できる問題ではない」と発言したということだ。 ここでもまた、住民を向いていない政治の姿がある。地方自治体の首長は、選挙で選ばれた政治家ではないのか。政治家として全体の立場から原発という「政治問題」に対して採るべき政治的態度を決めるべきではない。もう少し厳密に言えば、女川町民に対して最優先の政治責任を有する女川町長として、(全体のことを勘案しようがしまいが)原発に対する政治的行動を明確にする義務があるはずだ。 知事も町長も、県民や町民に対する本来の責任と義務にまったく関心がないようなのである。それでもその職業から放逐されないあたりに、政治家が「profession」には含まれない理由があるのかもしれないが。ちなみに、professionに含まれる職業は「知性」とか「専門性」を必要とするものばかりである(と、英辞典に書いてあった)。
元鍛冶丁公園から国分町、稲荷小路を横切って一番町に出る。12月に入って、夜の街は少しばかり賑わいを増しているようだ。通りがかりの人があまり写りこまないような場所を探して写真を撮る。今日は、全体の写真を撮るのにけっこうたくさん歩かなくてはならないように感じる。いつもより20人ほど増えたデモの列の長さが、だいぶ足に効くのである。
広瀬通りを越えると、アーケードの工事が終っていて、天井は淡い黄と青の優しい照明になっていた。アーケードの照明に比べると、植栽の電飾はやや暗くて目立たないが、派手な飾りよりずっといい。
広瀬通りから青葉通りまでの一番町が前より明るくなった分だけ、青葉通りは暗く感じられる。地下鉄南北線工事中の車道を抜け、東二番町通り(大通り、国道4号)にかかる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[街歩き] カテゴリの最新記事
|