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カテゴリ:街歩き
朝ドラ散歩のコースを探そうと思って地図を眺めていたら「瞑想の松」という文字を見つけた。名前はよく知っているが、行ったことは一度もなかった。最近、散歩コースの決め手が少なくなっていたので、「瞑想の松」とその一帯を歩いてみようと簡単に決まった。
宮町通りを北に走り、JR仙山線を越え、東照宮を迂回して進むと小松島に入る。仙台市営バスの「小松島三丁目」停留所の手前にコインパーキングがあった。そこから歩き出す。 すぐに左手の住宅地の道に入る。出来るだけ短時間で瞑想の松まで行くのだ。地図を眺めながら計画したのは、一回りしてから最後に瞑想の松に辿り着くというコースだったのだが、老犬と老人の散歩に無理は禁物、行きたいところは先に行って、疲れたらさっさと止められるようにと考え直したのだった。
道の右手(山手側)に「長命荘鎮座天満宮」という小さな神社があった。不思議なネーミングである。長命荘というアパートのよう名前の神様が鎮座している神社という意味かと思ったが、もちろん違うだろう。もっとも常識的に考えれば、長命荘という地に鎮座している天満宮というのがしっくりする。 天満宮を過ぎると丁字路で、右手の坂道の向こうに階段が見え、方向的にはそこが瞑想の松への入口らしい。
階段を登り切るとは東北薬科大学の敷地で、瞑想の松は大学敷地の中にある。少し進むと立て看板があって「犬の散歩は厳禁」という表示があった。慌てて入口まで戻ってフェンスに犬を繋いでから、丘を登り返した。 もう今では、高山樗牛の名前が人の口の端にのぼることはほとんどなくなったが、旧制二高から東京帝大に進み、大学在学中に平家物語に取材した歴史小説「滝口入道」を新聞に連載した。後に、「滝口入道」は板東妻三郎主演で映画化された。バンツマ主演などと言ったら、これまた大昔の話のようだが、田村高広や田村正和の父親だからそんなに古いわけではない。私の親の世代である。 瞑想の松の傍らに土井晩翠の立派な歌碑が建てられている。
瞑想の松がある丘にはコンクリート製の展望台があって、仙台市の眺望が南に広がっている。イオを待たせているので、眺望を楽しむ気分はなくて、急いで写真を撮って駆け下りた。 大学敷地に入ってきた道を南に下り、右に折れて旭ヶ丘方向に向かう。広い通りから東北高校をぐるりと回って小松島公園に行くことにしたのだ。
地図上では小松島と旭ヶ丘の境界を走る広い道を、右手に東北高校の体育館を見ながら北に歩く。東北高校は野球の名門高で、宮城県からの甲子園出場といえば、この東北高校と仙台育英学園の2校が常連である。 東北高校の敷地を過ぎたところに階段があって、そこから斜面の住宅地に上がっていく。住宅地の坂道をどんどん上っていくと5mほどの高さの剥き出しの崖があった。崖の脇には二階だけのアパートが並んでいる。ほぼ垂直に切り立った崖だが、崩壊の危険がない安定している地層なのだろうか。
剥き出しの崖を迂回するように曲って急斜面をのぼりきると頂上である。その尾根を越えると道は階段で下って行く。階段道からうねうねと小さく屈曲する道を下っていくと「仙台市小松島コミュニティセンター」の前で道は左に折れ、仙台市青葉消防署小松島出張所の脇を通って東照宮前を通る広い道(歩き出した道)に出る。信号のある交差点脇には小松島交番があった。
南に少し歩けば目当ての小松島公園である。この公園は、その敷地のほとんどを池が占めている。東北高校、薬科大学の敷地側から池をぐるりと廻ってみた。
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