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テーマ:街歩き(664)
カテゴリ:街歩き
【続き】
思わず急ぎ足になって公園出口付近でまわりの人と一緒に柵を越えようとしたら、近くにいた警官が制止に来た。もう少しというところで私服(公安?)がやってきて膠着状態になったが、「上が開いてるよ」と教えてくれる人がいて、7、8メートル上で車道に出た。
時代は変わり、今日は踏みつける装甲車はないのだが、この二首は55年前の60年安保闘争を闘い、その年の暮れに自死した学生歌人、岸上大作の歌である。今日のこの日を詠む歌人や詩人もきっといるに違いない。群衆の中で声を上げながらそんなことも考えていた(「群衆」という言い方も古いな。ボードレールか朔太郎の時代みたいだが)。
しばらくは近くであがるコールに応えて声を上げていたが、スルスルと前方や後方に移動している人がいる。びっしりと人が詰まっているように見えるが、人が移動できる見えない筋があるようだ。
最初に車道に出たときに聞こえていたコーラーのグループがいた。若い女性がマイクを握っている。移動するにつれ、適当な距離を置いてコーラーのグループに出会う。後方に行くほど、コーラーのまわりのスペースに余裕が出て来る。
人と人の間に余裕ができて歩きやすくなった頃から、雨がポツポツと降り出し、傘を差す人が増えだした。さほどの降りではなかったが、カメラが心配になったので、前庭公園(北地域)に入って、レインウエアの上衣だけ着て、カメラを隠せるようにした。 本部前でスピーチが始まった。13:00前には10人ほどしかいなかった本部よりの公園敷地内ではたくさんの人がスピーチに耳を傾けている。
私はスピーチを聞くのを諦めて、国会エリアから日比谷エリアに向かった。六本木通りから国会正門前までは完全に「市民広場」化しているのはよく分る。ただし、警察車両と鉄柵で囲われてはいるが……
内堀通りを「桜田門」交差点に向かうが、歩道が狭くなかなか前に進まない。地下鉄桜田門駅への階段口を過ぎると急に人が減る。帰り足の人だけでも大人数なのだ。
「霞ヶ関2丁目」交差点の角(脱原発テントの斜め向かい)でも人が集まって、よく見えないがその集団の中でスピーチをしている人がいる。 日比谷公園まで下って行くと、西幸門の前に大勢集まって街宣車の上でしている辺野古基地建設反対のスピーチを聞いている。日比谷公園の中にもたくさんの人がいるようだ。 さて、わたしはそろそろ体力の限界、というわけでもないが、これから仙台に戻って家庭の仕事も少しはやらなければならないのである。東京駅に向かう。
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