夏の庭
先日”TUTAYA”で「和製スタンドバイミー」という言葉に惹かれて買ってしまいた。 小学6年の夏、ぼくと山下、河辺の3人は、人が死ぬ瞬間を見てみたいという好奇心から、町外れに住むおじいさんを見張ることにする。一方、観察さ れていると気づいたおじいさんは、憤慨しつつもやがて少年たちの来訪を楽しみに待つようになる。ぎこちなく触れあいながら、少年達の悩みとおじいさんの寂 しさは解けあい、忘れられないひと夏の友情が生まれる。 少年たちがおじいさんから学ぶのは、家の手入れの仕方や包丁の使い方、草 花の名前、そして戦争の悲惨さである。物語の終盤、父親に将来の夢を聞かれ、小説家になりたいと答えるぼくは「忘れられないことを書きとめて、ほかの人に もわけてあげたらいい」と語る。少しだけ大人になった少年たちを、目を細めて見つめるおじいさんの姿が目に浮かんでくるようで、思わず目頭が熱くなる場面 だ。本書は、他人への思いやりと、世代の異なる者同士が語り合い、記憶を語り継ぐことの大切さを説いているのである。(西山はな) 自分が子どもの時、友だちと知らないところへ行ったり、ちょっと遠くへ行ったりすると、ものすごいドキドキ感があったように思います。知らないことがたくさんあって、好奇心の塊のような・・・。そんな懐かしい気持ちがよみがえってくるような本です。長さも短いので一日で読めてしまいます。映画化されているようなので探してみようかな。さて、次は先日借りてきた「アフリカ」シリーズを読むかな。