テーマ:経済(42)
カテゴリ:經濟
案の定、しゃりしゃり出て来たのはソフトバンクだった。 -- ソフトバンク系がフジ筆頭株主に ニッポン放送、保有の13・88%貸与 ソフトバンク・インベストメント(SBI)、フジテレビジョン、ニッポン放送の3社は24日、ニッポン放送が保有するフジ株35万3700株(発行済みベースで13・88%)を株券消費貸借によりSBIに貸し出し、SBIがフジの筆頭株主になったと発表した。 ライブドアのフジ買収攻勢に対抗する狙い。ニッポン放送が保有するフジ株は事実上ゼロとなりフジへの議決権は消滅、ライブドアがニッポン放送の経営権を握ってもフジ間接支配は不可能となる。 貸し株期間は約5年間。SBIが行使できる議決権は14・67%となる。 ニッポン放送株争奪戦は、司法闘争で勝利したライブドアが優位となり、和解に向かうとの見方も広がっていた。しかし、フジ幹部は同日「ライブドアとの提携は難しくなった」と表明、和解は遠のいたとの認識を示した。 3社は提携し、ネット関連のベンチャー企業育成を目的に投資ファンド「SBIビービー・メディア投資事業」(基金規模200億円)を共同で設立すると発表。 SBIの北尾吉孝最高経営責任者は同日の記者会見で、「ソフトバンク(本体)とは関係なく決定した。孫正義ソフトバンク社長には話していない」とし、ソフトバンク本体の関与を否定。「(フジとライブ)の争いを解決する知恵がある。(ライブの)堀江貴文社長と話すこともあり得る」と語った。 ニッポン放送は2月下旬、大和証券SMBCにもフジ株約8・6%を2年契約で貸し出した。それまでニッポン放送はフジ株を約22・5%保有していた。 フジ側の対策に対しライブドアは、「引き続きニッポン放送、フジテレビと友好的な関係を築けるよう対話を続ける」とのコメントを発表した。 ■株券消費貸借(貸し株) 株主が保有株券を貸し出し、対価として貸し株料を受け取る仕組み。名義が移ることにより、株券を借りた人は議決権や株主提案権などを行使でき株主優待も受けられる。市場で自由に売却できるが、後に再び同数の株式を購入し、貸した人に返却しなければならない。 ■ソフトバンク・インベストメント(SBI) ヤフーなどと並ぶソフトバンク・グループ企業で、総合金融サービス会社。ソフトバンクが全額出資するソフトバンク・ファイナンスが、議決権ベースで39・8%(3月15日までは46・9%)の株式を保有する。1999年にIT関連企業に出資するファンドの組成、運営会社として東京に設立。オンライン証券大手のイー・トレード証券のほか、不動産仲介会社などを傘下に持つ。04年3月期連結決算は売上高353億円、純利益42億円。資本金は85億円。従業員数は約800人。 ◇ 記者会見したソフトバンク・インベストメント(SBI)の北尾吉孝最高経営責任者(CEO)の一問一答は次の通り。 -フジテレビジョン株を借り受けたのは、フジ側の企業防衛のために行ったホワイトナイトではないのか。 「結果的にそう見られることがあるかもしれないが、意図したものではない」 -今回の投資ファンド設立に、孫正義ソフトバンク社長が関与しているのでは。 「全くソフトバンクは関係ない。孫さんにも一度も話をしていない。ただ何らかの形で(ソフトバンクと)いい展開ができればと心の中では思っている」 -最終的に話がまとまったのはいつか。 「3社のトップが会って大筋の方向性が決まったのは、連休の月曜日(二十一日)だ」 -ライブドアとフジ側の争いをどうみるか。 「敵対的買収は好ましくないと思う。ニッポン放送が上場廃止になるのはまずい」 「業界の先輩としてライブドアの堀江貴文社長と話すこともあり得る。ホワイトナイトを買って出るつもりはないが、望まれるなら大人の解決の知恵は頭の中にある。賛同を得られるならわたしにとってもいいこと」 -ファンドの投資対象にポニーキャニオンは入るのか。 「ニッポン放送がポニーキャニオン(の株式)を公開させる意図があれば、ないわけではない。今のところ話はない」 -ライブドアが法廷闘争に持ち込む可能性は検討したか。 「そういう部分の検討は十分してあるし、フジテレビやニッポン放送もやっているだろう」 -フジテレビの筆頭株主になるが、経営参画する意思はあるのか。 「わたしが役員になることや、役員を送り込むことを要求することはない。経済合理性だけで(経営方針への)賛成、反対を決める」 ■ホワイトナイト 敵対的買収を仕掛けられた会社の経営陣が、別の友好的な第三者に買収を働き掛ける企業防衛策。ホワイトナイトは英語の「白馬の騎士」で、白馬に乗った騎士が企業を助けるイメージだ。既存の株主に新株予約権を割り当てるなどする「毒薬(ポイズンピル)」のように、あらかじめ導入しておく必要がなく、買収を仕掛けられた後でも対応できるのが特徴。 毛織物染色大手のソトーが、米系ファンドから株式公開買い付け(TOB)を突きつけられた際に、大和証券グループの投資会社、NIFバイアウトマネジメント(東京)がソトー経営陣の賛同を得た上で、米系ファンドよりも高い価格でTOBを仕掛け、買収を阻止した例などがある。 -- 「全くソフトバンクは関係ない。孫さんにも一度も話をしていない」 これは嘘。 「ただ何らかの形で(ソフトバンクと)いい展開ができればと心の中では思っている」 これは「やりますよ」という意思表示。 「敵対的買収は好ましくないと思う。ニッポン放送が上場廃止になるのはまずい」 これは人気取りのための発言。 「望まれるなら大人の解決の知恵は頭の中にある」 これは堀江の引き際の演出が既に出来上がっていることを意味する。 「ニッポン放送がポニーキャニオン(の株式)を公開させる意図があれば、ないわけではない」 これは「やりたい」という意味。 「わたしが役員になることや、役員を送り込むことを要求することはない」 これは「頼まれればやる」ということ。自分から「役員になることや、役員を送り込むこと」は要求しないが、向こうから「役員になることや、役員を送り込むこと」を依頼されるよう要求することはあり得る。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年03月25日 01時13分04秒
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