川村けんとの「いい加減にします!」

2005/06/11(土)18:30

中島らも 文庫本新刊

藝能 娯樂 競技(164)

 「心が雨漏りする日には」「牢屋でやせるダイエット」が文庫本化された。 心が雨漏りする日には  三十歳でうつに襲われ、四十歳であわや自殺未遂、四十二歳で躁に転じて大わらわ! 波乱万丈の中島らもの人生が、いまよみがえる!  うつ病は確かに自殺に至る病ではあるけれど、予備知識があればそれは避けられる。癌に比べればちゃちな病気だ。君もかすんだ目で星空を見ろ。そして叫べ。「くたばれ、うつ病!」 ・・・あの頃、中島らもはこんなことを考えていた。そして生きていた。いまもわたしたちの中で生きている。 青春出版社 ISBN:4413093186 税込六百円 解説・本上まなみ「いつも、いつも一緒に。」収録。 カバー写真:2005(C) Yoshiro Sasaki 牢屋でやせるダイエット  拘置生活二十二日! 囚という字は口に人と書く。誰ともしゃべれない。そんな中で考えたことの数々。  おれは犯罪者ということになってしまったが、世をはかなんで逼塞するつもりはない。堂々と陽の当たる場所に居続けてやる。おとなしく眠っていたライオンを起こした罪は重い。十倍に返してやる。おれの今後の作品を見ろ。 ・・・ほら、中島らもは、まだまだやれるぜ! 青春出版社 ISBN:4413093194 税込五百七十円 解説・宇梶剛士「遅くて、早い、らもさんの時間」収録。 カバー写真:2005(C) Yoshiro Sasaki  二冊とも表紙は フォトライブ の佐々木芳郎氏が撮影したもので、大阪と東京で行われた「中島らも追悼写真展」で見た人も多いと思う。  しかし死んでから発売された本は「なれずもの」を皮切りに写真入りが多い。鈴木創士「中島らも烈伝」、河出 夢ムック「中島らも さよなら、永遠の旅人」、らもはだ最終巻「中島らもの誰に言うでもない、さようなら」、どの本も写真をふんだんに盛り込んでいる。。  そういえば文庫本の「らもチチわたしの半生(青春篇)」「らもチチわたしの半生(中年篇)」も表紙が写真だった。  今回の「心が雨漏りする日には」と「牢屋でやせるダイエット」は表紙だけでなく口絵にも写真がそれぞれ四点ずつ盛り込まれている。 平成十七年六月十一日 筋肉少女帯「釈迦」を聴きながら

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