カテゴリ:政治 政治史 行政
気になる記事を見かけたので万葉集は一旦中断して、欧米人が今までアフリカで犯してきた悪逆非道ぶりと、それによって引き起こされたアフリカの貧困をこともあろうに日本に尻ぬぐいさせようとしている事を今日から七日間にわたって紹介したい。 まず今日はその「気になった記事」。 U2のボノ氏「日本はもっとやれる」アフリカ支援要請 世界的なロックスター、ボノ(四十五)が、アフリカ貧困の撲滅を目指し、精力的に動いている。 アフリカの貧困のデータが次々と飛び出す。ボノは、ブッシュ米大統領ら多くの国の指導者に直接会い、こうした実情を訴えてきた。来月のサミットで議長を務めるブレア英首相がアフリカ支援を主要議題に据えたのは、ボノら活動家の猛烈な事前運動があったため、とも言われる。その彼は「次のターゲットは日本の小泉首相だ」と語った。 ボノのアフリカ支援との真剣なかかわりは、二十年前にさかのぼる。千九百八十五年七月、アフリカ難民救済のための史上最大のチャリティー・ロック・コンサート「ライブ・エイド」に参加し、窮状を知った。以来、抗議行動ではなく、政治家の懐に入って直接訴える独特のスタイルで活動してきた。 「八十五年は、一億四千万ポンド(約二百八十億円)が観客から集まった。でも、アフリカではたった一週間で債務返済に消える額だと、数年後に知った。結局、政治家が動かないと貧困の構造は変わらない」 ボノが訴えるのは、〈一〉最貧国の債務免除〈二〉援助金の大幅増額〈三〉アフリカの輸出機会を増やすための公正貿易の実現――の三点だ。 日本のアフリカ支援はここ数年、徐々に減り、二千三年実績で五億二千九百万ドルと、ピーク時の約四割にまで落ちた。小泉首相は今年四月、それを今後三年間で倍増すると発表した。 「日本はアフリカでもっとやれる。世界のリーダーである日本の義務だ。コイズミは『アジア』でなく、『世界』を視野に判断できる人物だと思う」 どうやって政治家の懐に入るのか。「政治家はロックスターがただ叫んでも、びくともしない。でも、彼らが気にする有権者や企業などがおれたちの存在を認め始めると、結構相手にするものなんだ。ライブ八はその大きなきっかけ。日本でもそれを狙っている」(十七年六月十八日読売新聞) アフリカの貧困は欧米による搾取がその原因である。 「慈善ではなく、正義の問題だ」 というのなら、ボノよ、これはあなた方の問題である。人に尻ぬぐいをさせるのは止めてもらいたい。 「ブレア英首相がアフリカ支援を主要議題に据えたのは、ボノら活動家の猛烈な事前運動があったためとも言われる」 これは眉唾だ。僕はロックスターを使った世論操作と見る。明日は高山正之「世界は腹黒い」から「英国式無銭外交」を紹介する。この記事を見れば僕が「ライブ8は英国の策略」と疑うのもうなづけると思う。 平成十七年 六月二十日 Parliament "Chocolate City" を聴きながら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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