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昨日まで述べた様に、欧米諸国がアフリカを貧困から救いたいと思う理由は今までに売ってきた武器の代金を払って欲しいからである。従ってアフリカ支援に自腹を切るつもりはない。 こういうときに連中が考えるのは「いかにして日本に金を出させるか」と言うことだ。 日本にはアフリカを援助しなければならない理由は何もない。欧米諸国と違って日本はアフリカで奴隷狩りをしたことはないし、武器を売ったこともないし、植民地にしたこともないし、人種差別をしたこともない。 しかし、今年は国連安全保障理事会改革の年で、日本は常任理事国入を目指している。とすれば、常任理事国入り支援をちらつかせて金を出させてはどうか? ライブ8が今年、国連総会の前に行われるのはこういった理由によるのではないか。 なぜ人間が人間を奴隷とする思想が生まれたのか 奴隷とは、人間としての権利・自由を認められず、他人の支配の下に、諸々 西欧の白人たちが、人間を奴隷に落として、なぜ罪の意識を感じなかったのだろうか。それは旧約聖書に都合のよい解釈があったからだ。 造物主の神は、その代理人としてまず人間を作り、その下に被造物の動物、その下に万物を創られた。人間は神の代理人であるから、動物を家畜として支配し殺し、食してもよい。奴隷は家畜と同格だから、人間のためすべてを捧げるのは当然といった具合である。 狩猟、牧畜、遊牧の民といった、動物を殺し食することを生業 これに対して、日本のようなモンスーン地帯の農耕民族の民は、植物を食の対象として暮らし、仏教の殺生 キリストの神の教理による奴隷制度の正当化の下、南北アメリカ大陸やアフリカ大陸で、白人の人間家畜としての奴隷の大量貿易、大量酷使、大量殺教の悲劇の時代が始まるのである。 残虐非道の奴隷狩り、奴隷貿易の実態 最初にアメリカ大陸に到着したスペイン人は、簡単にアステカ帝国やインカ帝国を亡ぼし、金銀宝物を略奪し、反抗する先住民を見境なく殺していった。その数は前章でも触れたように、多く見積もって一億人(白人がもたらした流行病死も加えて)にも上るといわれる。 白人たちは人を多数殺しておいて、その穴埋めにまた悪事を働く。ここに人類史に刻まれる二つの悪行を、彼らは同時に進めることになった。 ギニア湾は、ポルトガルからアフリカ西岸に沿って南下して東に回りこんだところで、ここはアフリカ内陸部から奴隷を狩り集め、奴隷船で需要地の西インド諸島や南米に送りこむ積出地として好位置にある。 そのギニア湾岸には、今でも地名として、奴隷海岸 奴隷狩りには、三つの方法がある。 第一は拉致 集められた悲運の奴隷たちは海岸の奴隷貯蔵庫に格納され、奴隷船が来るのを何日でも待たされる。奴隷貯蔵庫の地獄絵のような悲惨の実態は、文化人類学者川田順造 奴隷船には複数の奴隷商人の商品(奴隷)が積み込まれるため、所有者の見分けがつくように、牛馬のように腕や腹に焼印を押され、二人ずつ鎖
ヨーロッパ人がアメリカ大陸で殺害した先住民は一億人を下らないと言われる。世界の人口がまだ五億人に満たない時代である。現在で言えば十数億人にあたる。 欧州人は最初、物品を強奪するために殺戮を犯したが、経済規模の拡大に伴って今度は労働力の搾取が必要になった。しかしアメリカ大陸の先住民はもう僅かしか残っていない。 そこで目を付けたのがアフリカである。以来アフリカからアメリカ大陸に強制連行されたアフリカ人は一億人とも言われているが、その大半は輸送される途中に死亡し、大西洋に捨てられた。以下次号。 ライブ8の深層 (一)政治に利用されるロックスター 平成十七年 六月二十三日 ヘレン雪子本田「スヰート・ホーム・ブルース」を聴きながら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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