テーマ:大東亜戦争(216)
カテゴリ:歴史 傳統 文化
大東亜戦争特集、今日から敗戦後占領軍が行った占領政策及び日本人洗脳工作に協力した日本人達を「骨抜きにされた日本人」岡本幸治著を通じて紹介してゆく。本日はマッカーサー憲法を受け入れるための理論を捻り出した東京大学法学部教授、宮沢俊義。 ポツダム宣言より 五、吾等ノ條件ハ左ノ如シ 十、吾等ハ日本人ヲ民族トシテ奴隷化セントシ又ハ國民トシテ滅亡セシメントスルノ意圖ヲ有スルモノニ非ザルモ吾等ノ俘虜ヲ虐待セル者ヲ含ム一切ノ戰爭犯罪人ニ對シテハ嚴重ナル処罰ヲ加ヘラルベシ日本國政府ハ日本國國民ノ間ニ於ケル民主主義的傾向ノ復活強化ニ對スル一切ノ障礙ヲ除去スベシ言論、宗教及思想ノ自由竝ニ基本的人権ノ尊重ハ確立セラルベシ ポツダム宣言で示された降伏条件の一つが「日本国政府は日本国国民の間に於ける民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を除去すべし」。 この条文は、起草した人達の中に明治の自由民権運動・大正デモクラシーを知る人がいた事の証でもある。 昭和二十年九月二十二日に公表された「降伏時における米国の初期の対日方針」には憲法改正に関する表現は一切無かった。東大法学部宮沢俊義教授の見解も、 「帝国憲法は民主主義を否定する者に非ず。現行憲法にて十分民主的傾向を助成し得る」 「憲法の改正を軽々に実施するは不可なり」 昭和二十一年二月にマッカーサー草案が出来る。終戦連絡局参与として、GHQとの交渉に当っていた白洲次郎は三月七日、手記を次の一文で結んでいる。 「斯の如くしてこの敗戦最露出の憲法案は生る。『今に見ていろ』と云ふ気持抑へ切れずひそかに涙す」 以下、引用。ポツダム宣言第十二項は片カナを平がなに、聯合国を連合国に改めてある。 《この外交官が口惜し涙に暮れて「敗戦最露出」と表現せずにおれなかった憲法に、何とか法的正当性を与えようとして考え出されたのが、宮沢の「八月革命説」である。宮沢は東大法学部の憲法学教授の通説に従い「改正限界説」をとってきた。この説は、憲法の核心的部分、たとえば帝国憲法でいえば「統治権の総攬者」としての天皇の地位などは改正不能とするものであるが、GHQの力はその不可能を可能とした。これは憲法改正の限界を逸脱しており、宮沢らの立場に立てば改正とは認めることができないものである。ところが新憲法は、大日本帝国憲法を改正したものとして成立している。そこで宮沢がひねり出した新説は、ポツダム宣言第十二項「日本国国民の自由に表現せる意思に従ひ平和的傾向を有し且責任ある政府が樹立せらるるに於ては連合国の占領軍は直に日本国より撤収せらるべし」にいう 「日本国国民」とは、天皇を除外した「日本人民」の意味だとし、日本国が「宣言」を受諾したと同時に、法学的な革命現象が起き、天皇主権が人民主権に変った。新憲法はこの革命によって新たに主権者となった日本国民により制定されたのだから有効だとするのである》 ポツダム宣言を受諾したことによって天皇主権が人民主権に変ったというのはもちろん嘘だが、嘘も方便。こういう方便を使わないと現在の日本国憲法は法学的に有効と見なす事が出来ないのだ。 八月革命説の他には、改定手続きを守ったという明治憲法連続説、法律的に成立していないという日本国憲法無効説がある。 成立時点では無効だったが六十年近くも使っているのだから現時点では暫定的に有効と見なすしかないと僕は思うのだが、無効説では追認によっても時効によっても新しく効力を得ることは不可能であると言われている。 骨抜きにされた日本人 岡本幸治著 PHP研究所
国連占領軍による日本人洗脳工作関連書籍 平成十七年 八月十八日 杉良太郎「君は人のために死ねるか」を聴きながら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年08月22日 04時51分37秒
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