テーマ:皇室 二(50)
カテゴリ:歴史 傳統 文化
今日は旧暦一月二十八日、初不動。睦月、霞はじめてたなびく。 本日から四回に渡って「日本の息吹」平成十八年二月号、寛仁親王殿下の「皇室典範問題は歴史の一大事である」をご紹介する。 寛仁親王殿下に依れば「女系容認」が今生天皇の御意思と言う事はありえない。恐らく皇統断絶を企む左翼・支那・朝鮮と言った反日勢力が流したデマなのであろう。 「皇室典範問題は歴史の一大事である」 女系天皇導入を憂慮する私の真意 寛仁親王殿下 聞き手 小堀桂一郎 政治をはるかに超える問題 小堀 殿下は咋十七年九月に「皇室典範に関する有識者会議」(以下、有識者会議)の動向を深く憂慮されまして、男系を以て貫く万世一系という皇室伝統の堅持に向けての所感の一端を「柏朋会」の会報で私的な随想の形でお書きになりました。この冊子の扱いには私共も十分注意いたしましたが、内輪向けのお話が結果としてどこからか漏れて、十一月の初めに読売新聞に公表されてしまいました。 そしてインターネットでもこの情報はかなり広い範囲に流れ、一部の月刊誌にもそっくりそのまま掲載されるということが生じ、殿下もさぞご不快であられたのではないかとお案じ申し上げておりました。けれどもその反響には意外なほどに好意的な声が多かったようであります。殿下のご憂慮はよくわかるし、また殿下がそこまで憂慮されているこの事態を、我々草莽の民が黙って見ていて良いのかという空気を巻き起こす力にもなったようです。あの時のご発言に踏み切られたそのご心境とその反響についてご感想をいただければと思います。 殿下 最初は、これが政治的発言にとられてしまうのではないかと大変問題視していました。ですから、まずは柏朋会の会員二百五十人ぐらいに、会長の意見ぐらい知って欲しいと思って書いたわけです。市販していませんし、プライベートの会報ですから。 実は去年六月、柏朋会の総会のミニスピーチで私は通常は福祉の話をするわけですが、あえてこの問題に触れて「皆さん真剣に考えてくれないと困る。我々からあまり積極的に発信できないのだから」と言っていたのです。それを活字に変えただけのことでした。 私の真意は、国民に本当のことを知って戴きたい。そしてみんなに真剣に考えてもらいたいという所にポイントがあるのです。ですから結果的に、皆さんが私の言葉を引用して下さったり、それで正しい筋道を立てた話をしようという雰囲気になったことをとても喜んでいます。 あの後、様々な方々の意見を聞き色々なものを読みました。そのなかで例えば明治の憲法と皇室典範が同格の法律であったというようなことを知るに及んで、法律を超えたものがこの皇室典範であり、天皇のあり方であろうと改めて思いました。 もしも、この平成の御代で歴史を変える覚悟を日本国民が持つならば、これは慎重の上にも慎重なる審議の上行って頂きたい。これは皆様方がお決めになることですが、失礼な言い方ですが、郵政民営化や財政改革などといった政治問題をはるかに超えた重要な問題だと思っています。皇族はもともと政治や営利にタッチしないことがモットーであり、いまだかつて私は講演など公衆の面前ではいっさい政治に触れることは言っておりませんが、この典範問題は単純な政治問題ではなく、日本国の歴史が変わるか否かという大事と理解しています。ですから、今は遠慮なく皆さんの前でも発言するべしと現在は思っていますが、ひとたび法案が国会にかかってしまえば、皇族は政治的発言を封じられてしまっているわけですから、もう私は何も話せません。 陛下がおっしゃるはずがない 小堀 法案が国会に上程されるまでのいまの貴重な機会を逃してはならぬという気が致します。世間一般の好意的反応とは対照的に、有識者会議の座長吉川弘之氏が、殿下のご発言に対し「どうということもない」と実に無礼極まる感想を漏らしました。この一言はおそらく吉川氏に最後までついて廻る人格上の汚点として後世に記憶されるでしょうが、こうした強気な姿勢をとらしめているその裏面には、あの座長及び会議全体を動かしている何かの力が陰で働いているのではないかと勘ぐりたくもなるわけです。殿下には何かお心当たりはおありでしょうか。 一つは総理大臣が何としてでも任期中にこの大きな変革を自分の手でなしとげたいという気持ちがもし仮にあったとしたら、有識者会議はご自分のお作りになった私的諮問機関なので、万難を排してこの線でいけと指示を出しているという可能性が考えられます。 もう一つは、これは絶対にあり得ないと私は思いますが、色々な人に聞くと、「これは陛下のご意思である」と言っている人がいるそうですね。周りの人たちが陛下のお気持ちを勝手に斟酌し、解釈してしまうことは、かつてのご訪中の時の二番煎じです。平成四年に陛下が中国をご訪問になった時に、私と私のブレーン四名は、二国間が平和な状況にないときに陛下に親書のために行っていただくことはまかりならんと反対論を唱えました。しかし、政治家や外交官が、「これは陛下のご意思である」と押し切って結局まとめ上げてしまったことがありました。 櫻井よしこさんに伺った所によると、櫻井さんもそのことがとても不審で、後に一人一人に取材なさったそうです。けれども全くの嘘だったらしいですね。一人として直接、陛下からその話を伺った人はいなかったと。 今度のことも、私は陛下と直接お話をしていませんが、陛下のお立場でああせよ、こうせよとおっしゃるわけがない。私は身内として陛下のお立場を考えた時に、陛下がおっしゃるとすれば、確かにこのまま行けば本当に先細ってしまうわけですから、平成の御代のうちに何らかの皇室典範の改定ということは必要であるから、きちんとしておいて欲しいということを宮内庁長官他に発言されたであろうことは想像に難くないと思います。ただし(女系だとか長子優先だとか)具体的におっしゃるわけがないということは声を大にして言っておきたいですね。陛下は、そういう細かな点を指示なさるようなご性格の方ではないということを私は良くわかっていますから、全く心配していません。 総理がどうおっしゃったのかは知りませんが、陛下がどうこうおっしゃったということはまずあり得ないと思います。 小堀 何とかして今の総理大臣に私共の考えを通じさせるような意思疎通の回路はないものかと考えているところなのでございますけれども。 殿下 私の知っている国会議員の中にも、私と同じような危機感を持っている人が何人もいます。私の立場でこの人たちにどうするべしとは言えませんが、折に触れて「この間題は重要ですから、真剣に考えてください」とメッセージは送っているつもりです。 (続く) 愛子内親王殿下は男系なので、民間男子との間に設けられた御子様は「女系」ではなく「雜系」という事になる。 男 ┌─女…雜系女子 ├─┤ ┌─女 └─男…雜系男子 │ (神武天皇) 女 │ 女 ┌─女…男系女子 ├─┤ ├─┤ 神倭伊波礼毘古命 ┌男 └─男 └─男…男系男子 │ │ │ │ │ │ ┌─男…双系男子 ├─────┤ ├─┤ │ │ │ └─女…双系女子 │ │ │ 多多良伊須気余理 └女 ┌─女 ┌─女…女系女子 ├─┤ ├─┤ 男 │ 男 └─男…女系男子 │ └─男 ┌─女…雜系女子 ├─┤ 女 └─男…雜系男子 このたびの「女系天皇問題」に関して政府に言いたい事のある方は左記より。 平成十八年 二月二十五日 ファンカデリック「スタンディング・オン・ザ・バージ」を聴きながら コメント・トラックバックは予告無しに削除する場合があります。あらかじめご了承下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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