小惑星探査機はやぶさ 地球への軌道に乗る
天保暦三月三日 桃の節句 潮干狩 桜田門外の変 弥生 虹はじめてあらわる小惑星探査機はやぶさ 地球への軌道に乗る 小惑星探査機はやぶさが地球に帰るために行っていた軌道変換が廿七日午後三時十七分に完了した 宇宙航空研究開発機構が発表した 不調のエンジンを動かし続けるという最大の山場を越え六月の地球帰還がほぼ確実になった 今後は基本的にエンジンを動かさない慣性飛行を続ける 途中五回エンジンを短時間噴射して進路や大気圏へ突入する方向を調整する はやぶさ本体は突入で燃え尽きるが内蔵小箱は濠太剌利の砂漠に落下させる計画で宇宙機構は豪政府に許可を求めている はやぶさは平成十五年五月に地球を出発 十七年十一月に小惑星イトカワに着陸した後燃料漏れや通信途絶エンジン故障など様々な問題に見舞われた 故障したエンジン二台を組み合わせて一台分の推進力を得るなど曲技の様な手段を駆使して帰路を進んでいた 旅した距離は約四十五億粁 小箱には小惑星の砂が入っている可能性があり太陽系誕生の謎を解く手掛かりになると期待されている 平成二十二年三月廿七日 午後三時五十二分 読売新聞天保暦三月三日 桃の節句 潮干狩 櫻田門外の變 彌生 虹はじめてあらはる小惑星探査機はやぶさ 地球への軌道に乘る 小惑星探査機はやぶさが地球に歸るために行つてゐた軌道變換が廿七日午後三時十七分に完了した 宇宙航空研究開發機構が發表した 不調のエンジンを動かし續けると云ふ最大の山場を越え六月の地球歸還がほぼ確實に成つた 今後は基本的にエンジンを動かさない慣性飛行を續ける 途中五囘エンジンを短時間噴射して進路や大氣圈へ突入する方向を調整する はやぶさ本體は突入で燃え盡きるが内藏小箱は濠太剌利の砂漠に落下させる計劃で宇宙機構は豪政府に許可を求めてゐる はやぶさは平成十五年五月に地球を出發 十七年十一月に小惑星イトカワに着陸した後燃料漏れや通信杜絶エンジン故障など樣々な問題に見舞はれた 故障したエンジン二臺を組み合はせて一臺分の推進力を得るなど曲技の樣な手段を驅使して歸路を進んでゐた 旅した距離は約四十五億粁 小箱には小惑星の砂が入つてゐる可能性があり太陽系誕生の謎を解く手掛かりに成ると期待されてゐる 平成二十二年三月廿七日 午後三時五十二分 讀賣新聞天保暦三月三日 桃の節句 潮干狩 桜田門外の変 弥生 虹はじめてあらわる小惑星探査機はやぶさ 地球への軌道に乗る 小惑星探査機はやぶさが地球に帰るために行きたりし軌道変換が廿七日午後三時十七分に完了せし 宇宙航空研究開発機構が発表せし 不調のエンジンを動かし続くといふ最大の山場を越え六月の地球帰還がほぼ確実になりし 今後は基本的にエンジンを動かさざる慣性飛行を続くる 途中五回エンジンを短時間噴射して進路や大気圏へ突入するかたを調整する はやぶさ本体は突入にて燃え尽くるが内蔵小箱は濠太剌利の砂漠に落下さする案にて宇宙機構は豪政府に許可を求めたる はやぶさは平成十五年五月に地球を出発 十七年十一月に小惑星イトカワに着陸せし後燃料漏れや通信途絶エンジン故障など様々なる問題に見舞はれし 故障せしエンジン二台を組み合わせて一台分の推進力を得るなど曲技の様なるよしを駆使して帰路を進みたりし 旅せし距離は約四十五億粁 小箱には小惑星の砂が入りたる可能性があり太陽系誕生の謎を解く手掛かりになると期待されたる 平成二十二年三月廿七日 午後三時五十二分 読売新聞「大いなる秋田」東京公演