はるか遠く宇宙の景色を借景にこの庭にて遊ぶ
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庭師の世界で知らぬ者のない名前。
京都の桜守・佐野藤右衛門さん。 代々桜を守り育て、日本中のみならず海外でも活動されてきた。 現在16代目をつがれている。 その先代は京都円山公園の名木、枝垂れ桜を育てたことでも有名だ。 親木が寿命で枯れたとき、その種子からそだてていた若木を植えることになったが、 京都市の命令でその親木と同じ場所に植えることになった。ところが、桜は連作を嫌う 植物で、なかなか何年経っても花をつけず、うまく育たない。 様々な陰口を叩かれながら、毎日のように世話をして、台風直撃の日には木にしがみついて 幹を一日中支え続けた。 命懸けで世話した桜はその後名木と言われるほどになる。 ある年の桜満開の日、その円山公園で大勢の舞妓さんや名士の招かれた園遊会の席で、 藤右衛門さんはその桜の木に近づくと「さあ、みなさんにご挨拶しとこか。」と言うと、 風もないのに、その桜の木だけがまるで挨拶するかのように揺れていたと。 そのあとを継がれている16代佐野藤右衛門さんの言葉を少し。 「樹木に巣箱をかけて自然保護活動やて?何言うねや。ほなら鳥が飛んでる時に傘さしたらな あかんで。」 「スイッチ押したらおまんま炊ける。子供らはもう風呂沸かすことも知らんなあ。 蛇口ひねったら湯が出ると思うてる時代や。恐ろしいことや。 みんなあるもの使うたんや。あるもので全部足りてたんや。」 佐野藤右衛門さんは、南方熊楠と近い気配がある。 関東は桜満開の季節を迎えた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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