囲の中の蛙

2006/04/27(木)01:32

妖怪、伝、伝、伝、伝、伝

ホラー映画、好きです。(30)

 『跋扈妖怪伝 牙吉』が以前から気になっていたので、『さくや妖怪伝』から気を入れて観ることに。    特撮、音楽はいいのだが、ストーリー、アクションシーンがダメ。  特撮は力の入れ方が感じられるし、水木しげるタイプの妖怪はやっぱりイイ。音楽も結構好き。  ストーリーは子供向けとはいえ、もう少し練るべき。特にラストの動機付けの部分などは曖昧すぎる。全体的には少年漫画の王道を狙ったみたいで、マズくはないのだが・・・。  キャストには、大河童相手に嬉々として日本刀を振るう藤岡隊長とか、脇役ながら相変わらずの存在感を示す嶋田久作とか、豪華な配役がなされている。  おかげで、主演の安藤希の容姿と演技力の落差が際立っている。  とにかく、巨大・松坂慶子が見所。  カッコイイし、妖艶。  目的の『跋扈妖怪伝 牙吉』。  『さくや妖怪伝』とは、全くつながりがねぇや。  マカロニ風股旅ものを基調とした伝奇時代劇。人間と妖怪の相容れない世界を、牙吉が分かりやすく叩き斬る痛快時代劇でもある。    賭場に来た凶状持ちを妖怪が喰らう、『スウィニー・トッド』とかの代表的な都市伝説みたいなネタをもってきたり、身も蓋もない位のヒドイ人間の描写で物語を分かり易くしたりと、ストーリー的には悪くない。    音楽は『さくや妖怪伝』と同様、川井憲次。やはり好き。    アクションは若干変な殺陣があるけれど、全体的には『子連れ狼 三途の川の乳母車』を狙ったであろう派手な憤血シーンもあり、妖怪モノとしての部分も含めて、楽しめる。    唯一の欠点は、人狼の造型。  もともと、狼男モノはストーリー、設定で引っ張ることが多い。その点で言えば、まぁ問題ないような気もするが、やはりあのモッタリとした体形はどうにかならんか。  そういえば、狼男ってそんなに造型的に好きじゃないや。ひょっとすると、個人的な趣味の問題か。  続編があるので、そちらにも期待。       

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