2010/02/08(月)02:15
トロイア戦争を三国志に置き換えてみる
昨夜、「トロイ」が地上波で流れてたので見てみました。
映画で初めて見た時は一部以外の扱いの酷さに正直、がっかりでしたが……アキレウスとヘクトールの演出は普通に格好良いですね、キャラクターも立ってましたし。
………まぁ、逆に言うと、それ以外は私にはやっぱり残念な訳で……絶望した!アイアスの扱いの軽さに絶望した!(==#
ちなみにトロイア戦争を要約するとこんな感じ。初見の人、どうぞです(ぺこ
<トロイア戦争のあらすじ>
ある時、オリンポスの神々の間で論争が巻き起こりました。
「もっとも美しい女神に」と不和の女神エリスが置いていった黄金の林檎を巡ってヘラ、アテナ、アフロディーテがそれぞれ自分が相応しいと主張して譲らなかったのです。
困った大神ゼウスはトロイア王プリアモスの皇子で、今は羊飼いとなっているパリスに審判を任せてしまいます。
三人の女神はそれぞれ、アジアの君主の座、戦いにおける勝利、世界で一番美しい女を与えることを条件にパリスの買収を図ろうとします。
アフロディーテのいう「世界で一番美しい女」とはゼウスの娘ヘレネーのことで、当時はギリシアのスパルタ王メネラオスの妻となっていました。
パリスがアフロディーテを支持した結果、アフロディーテの力(要するに一目惚れ)でヘレネーを魅了させ、パリスとともにトロイアへと連れ帰らせてしまいます。
当然、激怒したのはメネラオス。彼は兄のミュケーナイ王アガメムノンと相談し、ギリシアの王達を集めてトロイアへと攻め込み、ヘレネーを奪還しようと目論見ます。
かつて、ヘレネーの結婚相手を決める際に「ヘネレーの結婚相手が誰になろうと、その男が困難に巻き込まれた時にはみんなで協力しよう」という盟約を交わしていたのです。
こうして、たった一人の女性を巡って、トロイアとギリシア、果てはオリンポスの神々まで巻き込んだ十年にも及ぶ激しい大戦が幕を開けるのでした・・・。
映画では神話的な部分は除外されてましたが、パリスがヘレネーを拉致した為に戦争が起きた点は大体同じ。
小さい頃、この話を聞いて「これは酷い」と子供心に思ったものです^^;
ギリシア神話は神々の理不尽さが目立ちますが、トロイア戦争にいたっては人間の確執や欲望、悲劇も盛り沢山で読み終えた時には結構、苦い気持ちになれますよ!(ぇー
さて、そんなトロイア戦争ですが、見所は人間味溢れたキャラクター達。
ギリシア軍随一の実力と協調性の無さを持つアキレウス、かの有名なトロイの木馬を発案した智将オデュッセウスをはじめ、他にも沢山の英雄達が勢ぞろいしてます。
分かりやすく、同じように人間味溢れた「三国志」のキャラクターに合わせて見ると、以下のようになると思われます!
<ギリシア軍>
・アキレウス
■解説
プティーア王と海の女神テティスの息子。『イリアス』の主人公。
神である母の計らいで冥府の水につけられたことで不死の肉体を得たが、かかとの部分(アキレス腱)だけは水に当たらなかった。
黄金の武具を纏い、ギリシア軍でも最強の戦士であったが、総大将のアガメムノンと衝突して戦いを拒否するなど気難しい一面があった。
甥のパトロクロスをトロイアの皇子ヘクトールに殺されると激怒し、決闘の末に殺したヘクトールの死体を戦車でひきずりまわした。
単身懇願に来たヘクトールの父プリアモスに自らを恥じ、息子の遺体を返したが、その後の戦いでパリスの放った矢にかかとを貫かれ命を落とした。
■三国志の場合…呂布
アキレウス同様、天下無双、傍若無人を兼ね備えた三国志最強の男。
気に食わなければ利敵行為もなんのその、自分の激情に身を委ねるところもある種、ぴったりです。
・アイアス
■解説
サラミス島の王の息子。
アキレウスとは従兄弟同士で、彼に匹敵する猛将であり、アキレウスが戦死した際には彼の遺骸を守るために奮闘した。
その後、アキレウスの黄金の武具の継承権をオデュッセウスに取られてしまったことに激怒し、味方の諸将の寝込みを襲った。
しかし、既に戦いの女神アテナの力で幻覚にかけられており、自分が殺したのがただの羊の群れであることに気づく。
最期はオリンポスの神々にも見捨てられ、味方の諸将にも評価されないことに絶望して自害した。
■三国志の場合…魏延
「○○が死んだら、次は俺が~」っていうあたりでもう魏延しか浮かびませんでしたw
猛将としてのイメージと味方の将との対立という点も、結構近い感じがしました。
・オデュッセウス
■解説
イタケー王の息子。『オデュッセイア』の主人公。『イリアス』にも登場する。
機転が利き、知略に優れた智将であり、戦いの女神アテナの寵愛を受けた。
女に化けていたアキレウスを看破し味方に引き入れた他、兵を潜ませた巨大な木馬を建造しトロイア城への侵入を図るなどギリシア軍を勝利に導いた。
戦後、トロイアに加担していたポセイドンや一部のオリンポスの神々の怒りを受けて各地を彷徨いながらも帰国に成功し、愛妻ペーネロペーと幸せに暮らした。
■三国志の場合…周ユ
大掛かりな囮作戦といえば、やはり赤壁の戦いを勝利に導いた美周郎こそが相応しいでしょう。
なにより、愛妻家という点も見逃せませんっ(何が?
・ディオメデス
■解説
ティーリュンスの領主。
エピゴノイの一人としてテーバイを落城させた勇将であり、オデュッセウスと共にアテナの寵愛を受けた。
『アエネーイス』の主人公であるアイネイアースを追い詰めた際、救出に現れた彼の母親・美の女神アフロディーテを負傷させる。
さらにアフロディーテの愛人である戦いの神アーレスが援軍として現れるとこれも撃退してみせた。
木馬に潜入してトロイア城に侵入し勝利を収めたが、帰国後は妻と対立し、イタリアへと渡った。
■三国志の場合…孫策
オリンポスの神々とウ吉という人知を超えた存在に対して臆することのない姿勢がよく似てたので孫策に。
あと孫策と周ユほどではありませんが、オデュッセウスとはコンビとして扱われるのでその辺も考慮にいれてみました。
・アガメムノン
■解説
ミュケーナイの王。『イリアス』だけでなく『オレステイア』における主要人物。
弟メネラオスが妻をトロイアに拉致されたことを知り、ギリシア軍を結集し、自らは総大将となった。
出征時の逆風を解決するためにアキレウスの見合いと偽って己の娘を呼び出し、生贄に捧げた。
その結果、風は収まり進軍を開始できたが、アキレウスと妻であるクリュタイムネーストラーの恨みを買ってしまう。
トロイア戦争に勝利した後、トロイアの王女プリアモスを愛妾として帰国するが、クリュタイムネーストラーに二人とも暗殺される。
■三国志の場合…袁紹
董卓おじいさまとどっちにするか悩みました……でも、連合軍の総大将というとやはり袁紹がぴったりですよねw
あと、どっちも諸将をうまく纏められませんでしたし(ぉぃ
・メネラオス
■解説
スパルタの王。
妻のヘレネーをトロイアの皇子パリスに拉致され、兄アガメムノンと共謀してギリシア軍を集結させ、副大将となる。
トロイア軍の先鋒として出陣したパリスを追い回し、決闘にも勝利したがアフロディーテの力に妨害されてしまう。
木馬に潜入してトロイア城への侵入を果たすとヘレネーの新たな夫であるトロイアの皇子デイポボスを激しい戦いの末に殺した。
次いで自らを裏切ったヘレネーを殺そうとするも果たせず、彼女を再び妻として祖国へと戻った。
■三国志の場合…袁術
総大将の弟。他に特徴が無くて困りました^^;
とはいえ、映画の単なるやられ役としての扱いには正直、頭に来ましたが!(--#
以上です。
また機会がありましたら、トロイア軍やヘレネー、カッサンドラ達にも触れてみたいですね~。