“幸せ”ってなんだろう?台風が抜けて、東京は真夏のような暑さです。 今日は布団を干し、洗濯物もたくさん干しましたよ。 皆さん、本当にご無沙汰してしまいました。 いろいろご心配をおかけしてしまったようで、ごめんなさい。 私はいたって元気だったのですが、パソコンの調子が悪かったり 思うところがあって、少々パソコンから離れた生活をしていました。 その中身は、とっても充実していたんですけどねっ!! それまでがパソコン漬けの生活だったので この期間は、パソコンに向かっていた時間を 家族と過ごす時間にしたり 朝の清々しい光を浴びながら、お散歩をしたりしました。 今までは夜中の2時、3時まで起きていた私が、 実は、11時には寝て、その分、早起きをするという生活をしていたんです。 そんな中で、この一年の間に見失っていたものが見えたような気がしました。 皆さんは、“幸せ”ってなんだと思いますか? お金があれば幸せでしょうか? 地位や名誉があれば幸せでしょうか? 今日は、そんなことを考えさせてくれる2冊の絵本をご紹介します。 ◆『やくそく』成田雅子 作/講談社/2004年4月24日 成田雅子さんのデビユー作は、以前、松谷みよ子さんがご自分の講演会で紹介してくださった『いちょうやしきの三郎猫』でした。 そちらもシックな色使いで、その根底にはまさにこの『やくそく』と共通したものが流れているような気がします。 心理的な描写が多く、深く考えさせられるものでした。その後、このHPでも紹介させていただいた、『サナのあかいセーター』を含むサナちゃんシリーズのような、明るい色使いの楽しい作品が続いていました。 私は、この『やくそく』という絵本に出会って、ドキッとしました。 まるで、自分へのメッセージのように感じたのです。 『やくそく』は、ねこの“よも”と“ゆうじさん”のお話です。 ねこの“よも”はゆうじさんとちいさな家に住んでいました。 よもはゆうじさんが大好きです。 ゆうじさんのお休みには、いっしょに魚釣りをしたり歌を歌って過ごしました。 でも、新しい仕事についてから、ゆうじさんはとても忙しくなりました。 帰ってきても話もしないで眠りこんでいます。 週末も楽しいお休みもなくなりました。 それからまもなく、家の様子が変わっていきます。 ゆうじさんは、お気に入りのコートも着なくなり、ピアノも弾かなくなり、いつしかコートもピアノもどこかへ消えてしまいます。 ごはんも家で食べなくなって、テーブルやいすもどこかにいってしまいました。 ゆうじさんは帰ってこなくなり、家さえなくなってしまいます。 まさにこれは、ゆうじさんの心の有り様そのものではないかと思いました。 「いつかいっしょにつりにいく」という「やくそく」を信じて、よもはずっとゆうじさんを待ち続けるのです。 ゆうじさんが再び帰ってきた時のよもの泣き顔が本当にいじらしい。 猫と人間のお話ですが、まるで夫婦や親子の関係を象徴しているような気がして仕方がありませんでした。 「忙しい」という字は、心を亡くすと書きます。ゆうじさんは、忙しさの中で、心をなくしてしまっていたのかもしれませんね。 私はいつのまにか、ゆうじさんと自分を重ねて読んでいました。 最後は、ゆったりと静かな時が流れ、しみじみとした幸せが心に響いてきます。 ◆『なんだって してあげるよ』 ジョン・ウォレス 文 /ハリー・ホース 絵 /さくまゆみこ/あすなろ書房 /2004年3月30日 文を書いたジョン・ウォレスは、1966年生まれのイギリスの絵本作家です。 ケンブリッジ大学で神学を学び、最初の子どもが生まれてから絵本作家となりました。 1996年「ちいちゃなまあちゃん」でデビューし、1999年の「ちびうさぎくん たんじょうびパーティーにいく」で人気を博しました。若手の絵本作家として大いに期待されています。 絵を担当しているハリー・ホースは1960年生まれのイギリスの絵本作家、画家です。 新聞や雑誌に政治漫画を描いたり、バンドでバンジョーを演奏したりする一方、子どもの本を手がけています。 1998年に「さいごの金鉱さがし」でスマーティーズ賞金賞を受けました。 翻訳絵本に「シロクマをさがしに」「ちびうさまいご!」(光村教育図書)があります。 ちびくまチャーリーとジンジャーの物語です。 ちびくまチャーリーはいつも失敗ばかりだけれど、大好きなジンジャーのためならなんでもしてあげたいと思っています。 そして、ジンジャーも・・・・。 だれかを大切に思うことの幸せが、しみじみと伝わってきます。 私はやっぱり、“愛”がなくては、生きられないなぁ!(*^_^*) ジャンル別一覧
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