カラー
カラーとはサトイモ科オランダカイウ属の植物の総称だが、一般的にZantedeschia aethiopicaを指して「カラー」と呼ぶことが多いため、当ページもそれにならう。 |
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一般名 | カラー |
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学名 | Zantedeschia aethiopica |
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科名・属名
園芸分類 | サトイモ科オランダカイウ属
半耐寒性球根多年草 |
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英語名 | calla / lily of the Nile |
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別名 | オランダカイウ(和蘭海芋)、カイウ(海芋)、カラーリリー |
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花の情報 | 花弁のように見える部分は、苞(仏炎苞)。中の棒状のもの(肉穂花序)が花。
主に鑑賞されるのは、花ではなく着色した仏炎包である。
仏炎苞は漏斗形で上を向き、口辺部はラッパ状に広がる。
中央に苞よりも短い、黄色の肉穂花序がある。
花は多数つき、雄花と雌花があるが、花被はない。花には芳香がある。 |
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開花時期 | 5~7月 |
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原産地 | 南アフリカ |
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適温 | |
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草丈 | 60~120cm |
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花径 | 5~10cm(仏焔苞) |
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その他外観に関すること |
・葉はやじり形(倒心臓形)で20~40cm、基部は鞘状で長い葉柄がある。
・肉厚で少し光沢がある。
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知識 |
・サトイモ科の植物だが、かつてカラー属に分類されていたことから現在でもオランダカイウ属の植物を総称して「カラー」と呼ぶ。花の形(正確には花ではないが)が、修道女の襟(カラー)を連想させるため名付けられたといわれる。
・和名は「オランダカイウ」だが、原産地は南アフリカの湿潤地でオランダではない。「海芋」とは、「海を渡って来たサトイモ」の意味。「海芋」との和名は、本来はミズバショウを指すものであったが、日本に渡来した際にカラーに適用されたといわれる。
・日本には江戸時代末期にオランダから渡来したといわれる。
・大型で水を好む「湿地性種」と、小型で乾き気味を好む「畑地性種」に大別され、それぞれ性質が異なる。湿地性種は、白い花を咲かせる原種のエチオピカが一般的。畑地性種は、レーマニーやエリオッティアナから改良された園芸品種が多数あり、花色が非常に豊富である。
・流れるようなラインが美しいため、高級切花としてブーケなどにも用いられる。
・連作を好まない。
・カラーはスパティフィラムやアンスリウムに似ているが、カラーの仏炎苞は漏斗状に巻いているため区別できる。葉の光沢はスパティフィラムほどない。
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主なカラー |
オランダカイウ(Z. aethiopica)
エチオピカとも呼ばれる。花茎の長さが1m、仏焔苞の長さが20cmほどになる大型種。
仏焔苞の色は白が多いが、縁が緑色になる品種もある。湿地性。
キバナカイウ(Z. elliottiana)
エリオッティアナ、ゴールデンカラーとも呼ばれる。
オランダカイウよりもやや小さい黄花(苞)種。葉に白い斑点が入る。畑地性。
モモイロカイウ(Z. rehmannii)
レーマニーとも呼ばれる。花茎30cmほどの桃色の苞を咲かせる。
赤や白に近い色のものなど、桃色との名前は付いているがさまざまな系統がある。畑地性。
白星海芋
葉に白い斑点が入り白い仏炎苞を持つ。 |