素敵な絵本に出合いました「パリのおばあさんの物語」
「パリのおばあさんの物語」スージー・モルゲンステルヌ 著セルジュ・ブロック イラスト岸惠子 訳 素敵な絵本に出合いました。フランスで子供から大人まで読みつがれている絵本を 岸 恵子さんが翻訳なさったものです。パリに住むユダヤ人のおばあさんの物語です。 この小さな絵本を読んでいくと、このおばあさんの 生活 と 人生 と 心 と 人生観 が溢れんばかりに心に伝わってきます。やさしい文章と 可愛いイラストが、おばあさんの“心の表情”を読んでいる私の心に染み入るように伝えてくれました。そしておばあさんの“日々の人生観”も、笑顔の涙 を誘われる程素敵です。人の人生の歩みの温かさと強さを感じ、胸が熱いもので満ちるようでした。家族をあんなに力強く“愛”で守り、だんだんと歳を重ね、ゆっくりと老いてゆく母と向き合って毎日を送っている私にとって、そして自分自身もいつか……と感じる私にとって、この絵本は、“心” 重なるページが沢山ありました。このパリに住むおばあさんに限らず、今 老いを迎えている方の一人一人の歩んでこられた道のりには、若く輝く時代、中心になって家族を逞しく支え守った時代、困難を乗り越えた時代、喜びに満ち溢れた瞬間……本当に様々の思い出があり、その先を歩んでいらっしゃる“今の日々”なんだと思えました。そしてなお家族の幸せを願いながら……。指の力も 足の力も 覚える力も……子供より小さくなってゆく人生の歳月を重ねられた方々の人としての尊厳を大切に、あたたかく向き合ってゆきたいと思います。