kazesan 2

2007/09/26(水)00:44

月明かりの下

ゆったりと足を投げ出して、温泉から見上げる月。今夜は満月のようだ。仲秋の名月だな。生まれ落ちてこんな月を仰ぐのは何度目だろう、などと思っていたら、歌が浮かんできた。 月の光の中、踊る、二人の影が揺れる。 人は幾千年の間、こうして月明かりの下で1日の恵みに思いを寄せ、誰かと暮らす日々に感謝しながら生きてきたのか。よく聞く話だが、新月だから満月だからと、その夜だけを祈る必要があるだろうか。毎晩月は惜しみなくその光を地上に降り注いでいるではないか。これ以上、何を祈り、望むのか。月は分け隔てなく、降り注ぐ。 天上の友よ。君と踊りたかった。この月の明かりの下で。そんな願いさえも、月は黙って叶えてくれる。天地さえも分け隔てがないのだ、月には。

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