峠幾三のちいさな発見・旅模様

2006/10/03(火)20:41

2006 夏の北海道! 美瑛~音威子府

旅(328)

 吹き上げ露天での朝。  両隣には トヨタ ハイエースが止まっている。  両方とも定年退職したおじさんだった。右の車をふと見ると、発電機と何かのアンテナが外においてある。  おじさんと話すと、BS用のアンテナだとか…。  そのうち、左隣のおじさんも加わり、話し始める。  左のおじさんは、「やっぱり、冷蔵庫がないとね~」  そして、「僕は朝、パン食だから牛乳とバターが必要なんだ」と…。  う~む、BSアンテナといい、パン食といい、 夜は外の音、静かな車の空間を楽しみ、食パンがあればそのままかじりつき、缶コーヒーで流し込む俺には考えられない。  車の旅を重ねるごとにそういうふうになっていくのかな?  俺の30年後くらいはどうなのだろう?  今のままでいたいな~なんて思う。  そのうちもう1人話しに加わった。  暑寒別岳の麓、増毛町の養蜂場のおじさんだ。この人は、時期が来ると兵庫から駆けつけるらしい。地元が同じなのでかなり盛り上がり、会社の名刺(1度も仕事で交換したことがない名刺である。旅の途中でしか使わない?)を渡したら「また兵庫に帰って機会があれば行くよ」と言ってくれた。  もう1人、近づいてきた。どこの人かは忘れたが、軽のハコバンでまわっているらしい。  この人、苦手だった。  北海道はかなり来ているようだが、やたらと自分の話ばかりしていて楽しくない。会話ではないのである。ずっときいていると、説教されているような気になってきてイライラする。  少しSLの話をしていたら、地図を持ってきて、「そうか、僕は昼からゾウモウに行ってみるよ」と。  ゾウモウ???    少しして気がついた。  ああ、マシケのことか…。  確かに北海道の地名は初めてなら読めないけれど…。さっきまであんなに北海道について自慢げに語っていたのに…。  ちなみに、増毛町には日本最北端の造り酒屋 国稀 がある。  そうこうしているうちに昼前。    皆に挨拶して出発。  少し丘を散策。    ジャガイモの花?だろうか。      丘を走るライダーを眺めたり、麦畑を見たり。  美瑛を出る。まずは雨竜沼湿原を目指す。  道道432号に入り、アップダウン、ダートが途切れ途切れ続く道をのんびり走り到着。  思ったよりも車が多い。    管理所に行ってみると、どうも日暮れまでに帰ってこれないようだ。  ヒグマも怖いし、ここは引き返す。  引き返し、北上。  幌新温泉というところで風呂に入り、さらに北上。そして霧立峠で一服。    朱鞠内湖を過ぎ、国道275号の美深峠。  深い谷を渡る橋を越えた時。西日に照らされる一面の森。1度通り過ぎたのだが、引き返す。    さっきまでの光は弱くなっていた。  ほんの一瞬の景色。素晴らしいものだった。思いもよらないところでの絶景ほど心にしみるのだろうか?    今でもあの光は脳裏に焼きついている。  国道40号に出て、また北上。  そこで衝撃の看板が…。  「函岳方面 林道通行止」  日本海、オホーツクが両方見渡せるという函岳頂上。  去年は霧に阻まれ、今年は通行止…。  まあ、仕方ないか。また来年だ。  日が暮れて天塩川キャンプ場の駐車場。  天気が悪そうなのでテントを張らずに車中泊。  いつものように酒を飲んでねた。            

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