自分を管理できない子が自分を管理する方法
「勉強計画が立てられても、実行できないんです」という悩みが多く寄せられます。実はそういう悩みを紐解いてみると、ツッコミどころ満載。1、そもそも立てた計画が計画的とは言えない →見た瞬間に容量オーバーを感じる、計画デブ2、「実行できる・できない」ではなく「やる・やらない」の問題 →当然ですが、選択肢は最初から「やる」1択です。 やりもしないで、「できない」と言うのはあふぉです。3、目標を何も考えていない →着地のないジャンプかな?(足首ぐきってやりそうです) ゴールのない迷路かな?(迷うことが目的ですね) やっても成績変わらない。むしろ下がることさえ。4、決めたとおりにやっていない →自ら計画を台無しにする破壊性で、自分を窮地に追い込むわけですねこういうことをしているような子たちに、PDCAサイクルを叩き込んだところで意味がない。その前の根本の段階に問題があるのだから。ということで、これらの問題点を解決する方法は、1、自分の行動を変える2、別の誰かが管理すると大きく2種類あるわけです。もちろん、「3、計画的に行動しないで自由にやる」も1つの解決策ではあります。これが適用できる人はかなり特殊なので、2種類です。人によっては、きっちりやり方を教えてあげれば、自分で進んでいきます。でも、何度も何度も教えてあげないとできない子もいます。さらには1年程度では、教えられてもできるようにならない子もいます。まずは人の話を聞いて、正しく理解するところから始めないといけない子さえいるからです。何年もの間、自分で考えて選択して、ということをしていなかった子は、当然ですが、「自分で考えて選択する」ができません。そうなると誰かに教えてもらうところからスタートします。勉強計画を一度も立てたことがない子に、完璧な勉強計画など100%無理です。それに、高卒生ともなれば、その勉強の教科数、分量ともに今までの比ではありません。また、小学生、中学生、高校生と、何度も試行錯誤を重ねて勉強計画を立てたことのある人は、ある程度の立て方を知っていると言えそうですが、実はこれも違います。今までに立ててきた計画が、正しい計画で、正しく実行されていて、正しく修正がなされて、正しく次につながって、というのを誰にもチェックしてもらっていないからです。つまり、自分では立てたものの、誰にもそれが良いのか悪いのかを評価してもらっていません。もし間違った計画だったとしても、なぜ悪いのか、どう修正するのかを教わっていないのです。教わっていないことができないのは、当たり前です。だから、解決方法は、1、自分の行動を変える2、別の誰かが管理するとなるわけです。僕らの考え方としては、2からだんだんと1へシフトが理想です。最初は、2の状態ですが、詳しく言えば「いっしょにやる」に近いです。計画を考えるにしても、その背景にはいろいろな意図があります。それを伝えつつ、実際の計画に落とし込むのは本人も考えるわけです。半年もすれば、少しは自分でできるようになります。それでも、全部できる、というわけではありません。勉強が進めば当然やることは変わるし、時期によってもやることは変わります。成績の変化の具合でもやることは変わります。志望校が変わればなおさらです。具体的な計画にしようとすればするほど、小さな状況の変化に影響を受けることがあります。こう考えると、1年で勉強計画を完璧にこなせるようになるのは無理があるわけです。高3のときにきっちり立てて、そのときの経験から、1年の流れや、勉強における失敗や、反省点を学んでいれば、2年目となる浪人では、きっちり計画が立てられるでしょう。1年目では、計画の立て方について「学ぶ」ばかりで、自分ですべてを考えて実行は難しいわけです。だからこそ、事前に学べるように「本」というものがあり、教えてもらえるように「知っている人」がいるわけです。自力でできない子に変化の仕方も教えずに、「自力で変化しなさい」というのは、教える立場にいる人の職務放棄ともいえる言動だと思っています。そんな指示で人が変化するなら、とっくにみんなやっているし、国の代表が国民に向けてそんなセリフを吐いて、みんながそうやって変わるんだったら、恐ろしい国家ができそうです笑つまり何がいいたいかっていうと、模試の復習のやり方とか、知らないことを教えている間は、チュートリアルの時間が長くなるね、ってこと。だんだんと短くなっていくと思うんだけど、その時間の変化のグラフは、成績の成長曲線みたいになりそうだ。