カルパッチョの冒険。

2020/06/22(月)23:05

医療機器のエンジニアの日常のご紹介

こんにちは 医療機器のエンジニアは二つに分かれます。 1> 開発 2> 修理 開発は機器の開発で日々実験や検証の毎日です。修理はフィールドエンジニアと呼ばれ、病院にある機械があれば壊れたら病院に行き修理をします。修理以外に定期メンテナンスを行います。 開発の業務は徹夜で仕事をすることはほとんどありません。納期の前は忙しいとかそんなレベルです。しかし、修理は基本的に機械が壊れたら病院に行き直します。大きな病院は24時間運営されているので、夜中だろうが、週末だろうが機器が調子が悪いと修理に行きます。 機械が治らないと会社には帰れません。 本当に帰れません。 私の先輩は1週間北海道の現場から帰れませんでした。 辛いところは、修理のエンジニアは機械が壊れているところがスタートで、現場で機械を使っている人は怒っている場合が多いです。ゆえに、お客様に会うと、申し訳ございませんでしたから入ります。基本、直して当たり前。 機械が治らないと、患者さんに迷惑がかかります。大きな病院では、バックアップの機械がありますが、小さな病院ではありません。 機器の定期メンテナンスも普通にこなすだけで6時間くらいかかるものもあります。基本は病院に行くときに工具セットと部品を持ち歩くので、移動は車です。 修理が終わるまで病院を後に出来ないので、残業時間は平均で月に60-80時間は超えます。私が担当させてもらっていた機器は血液の凝固の装置で、手術前等に使います。血液の固まる時間を計測します。手術で開腹した時に血液が固まらないと手術が出来ないのでその確認です。 病院に修理に行く前は、会社で作戦を練って、考えられる原因と対策を社内で話し合い、エンジニアが1人で向かいます。分からなければ、現場で過去の修理の履歴を確認し、修理をしたり、同僚や先輩に電話で確認をします。 病院は午前中が忙しいので、午後の夕方を過ぎると故障の連絡はそれほど多くはありません。週の前半は患者数が多いので、故障も増えます。同じ病院に何回も行くと信頼され、次回からはその人に指名が入る場合もあります。 病院の現場の人も、〇〇さんお願いしますという病院が出来たら一人前ですね。 医療系のエンジニアに学歴は関係ありません。しかし、多くは電気、電子、機械工学を学んだ人が多いです。専門卒、大卒の人もいます。高卒の人も活躍しています。基本的に残業は多いので、給料はそんなに悪くはないかと思います。 週末は今までの修理履歴を見て修理の手順を確認します。私は2年半医療機器のエンジニアとして仕事をしましたが、2年半でほぼ休みは取りませんでした。PCを常に持ち歩き、時間があると修理の履歴を覚えていました。 その癖が残り、エンジニアを辞めた今でも週末は仕事をしたり、次に繋がる勉強をしています。 基本的にフィールドエンジニアが仕事を覚える手取り早い秘訣はどれだけ現場で辛い思いをするか。どれだけの案件をこなすか。医者と同じです。私達は医療機械のお医者さんです。現場に出たら新人もベテランもお客様にとっては関係ありません。 医療系のエンジニアに求められる学問の分野は、化学、生物、医学、物理、電気、電子、機械等非常に多義に渡るので、非常にやりがいはあります。しかし、結構辛いです。日々、お客様に怒られ、月に1度くらいは機械が直らなくて徹夜はあります。週末に突然の呼び出し、夜中に突然の呼び出し。普通にあります。 良い点は、修理が終わるとそこで、仕事が切れるところ。 医療機械が直って、家に帰る時は最高の気分になります。 関連記事 :  https://kazubouken.com

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