カズの世界

モールス信号の「・」は、「ト」と言い、電文を打つ際の基本の一つです。日本軍は、これを色々と使いまして、「我、突撃セリ」の場合は、「ト」を継続発信させています。俗にいう「ト連送」という物です。
　で、「トラ」の場合。「ムラサキ」を四つに分けて、それぞれに「ト」を付けたのです。つまり。
「トム」「トラ」「トサ」「トキ」
と言った感じです。
　そう、奇襲に成功したとき以外の電文も、一緒に考えられていたのです。それらは、調べきれなかったですが、恐らく「奇襲失敗」「強襲す」「引き返す」等々では、なかったと推測します。
　その中で、たまたま、奇襲に成功したという意味が「トラ」だったに過ぎないという事です。

昔、もと近衛兵の親父聞いた話です。

モールス信号で「イ」は「イトー（伊東）」＝「・－」、「ロ」は「ロジョーホコー（路上歩行）」＝「・－・－」
「ハ」は「ハーモニカ」＝「－・・・」、・・・・、「へ」は「屁」で「・」・・・

この「・」を「トン」とか「ト」、「－」を「ツー」と呼んでいました。

「イ」は「トツー」、「ロ」は「トツートツー」・・・です。

で、日本軍は「我、突撃セリ」の時。「ト」を連打したそうです。俗にいう「ト連送」でそ

で、その結果を示す暗号に、「ト」のあとに「ム、ラ、サ、キ」を付けて、

「トム」、「トラ」、「トサ」、「トキ」に意味を付けたとのことです。

別に何が何でもいいようだったのですが、たまたま、「トラ」が「我奇襲二成功セリ」
だったようです。あとの３つは、有名にならなかったので、当時の関係者しか
わからないらしいですが、「奇襲失敗＝自決ス」とか「引返ス」とかじゃなかったん
でしょうか。

でも「成功セリ」は「トラ」に最初から決まっていたんでしょうね。
だって、他の言葉じゃ士気が上がらない・・・