2006/08/09(水)23:02
生姜と美しい日本語
この夏は暑かったので(暑かったのは7月中だけ)そうめんを作ることが多かったです。
夫も大変気に入って、しょっちゅう食べたがります。
(もう寒いくらいなのに・・・)
そこで私はやはりそうめんには生姜をすらなくっちゃといつも添えるのですが・・・
夫は生姜に気づくと大変喜んでウィンクなどします
『マシェリー!君ってお茶目だね~!そんなに僕を好きなんか』なんてのたまって・・・
なんでやねん!生姜が好きやねん!
彼がなぜそういうかというと、生姜はフランスでは強壮剤の象徴なんですよ~
最初びっくりしました。だってどちらかと言えば淡白なイメージ。
うなぎとかのこってリ系ならまだしも・・・朝鮮人参なんかの関連かな。
詳しい説明はタイムリーにもブルゴニッシモさんのページで書いておられますので是非ご参照を。
トゥールに前回滞在中 トゥールでの私のお父さん(お兄さんと言わないと怒られるかな?)
にこの地に住んだ大詩人のお家に連れて行ってもらいました。 その名は『ピエール・ドゥ・ロンサール』
可愛い邸宅でした。
彼に言わすとロンサールははフランスで一番美しい言葉で詩を書いたそうです。
大変自慢げに案内してくれました。
詩の載った絵葉書も買いましたが文語なのでチンプンカンプン。
ところでフランス語は世界でも最も美しい言葉と言われますよね。
たしかに流れるように聞こえるよう、わざと語と語をつなぐわけですし。
時々この流れが流暢過ぎて解りにくい事もありますが・・・
まぁ、いつの日かこの美しさを心から理解できるようになるのを祈ってやみません。
しかし祈るだけではアカンよね・・・
で、私の意見としては日本語こそ美しい言語ではないでしょうか!と言いたい
若い頃初めて海外の詩に触れたのは天才、上田敏の訳詩集『海潮音』です。
それ以来大好きになったフランスの詩人、ベルレーヌやボードレールなど。
ベルレーヌの『落葉』はものすごく情緒がありますね。
すべて上田敏の韻の踏んだ美しい日本の文語調の訳詩でした。
フランス人ではないけれどロバート・ブラウニングの『春の朝』やアレントの
『わすれなぐさ』も大好きでした。
まだ、原詩のよさがわかるまでに至っていない未熟な私です。
でも、何回も声を大にして言いたいのですが日本語って美しい言葉なんですよね
お笑いブームで大阪弁が人気があるのは嬉しいですが聞き苦しい言葉だけ
取り上げられている感あり
大阪弁にもまったりした優しい船場言葉とかあることを知ってほしいですね。
(唐突ですが不細工代表の岩尾君はその人柄からか言い方がおっとりしていて好きです。)
谷崎潤一郎の『細雪』でも美しい船場言葉が話されています。
夫の好きな日本の映画監督は今村昌平と小津安二郎ですが・・・
小津監督の映画の中ではごく普通の家庭で美しい言葉が話されています。
お金持ちとか貧乏とかに関わらず感じのよい言葉遣いです。
大阪を舞台にした『小早川家の人々』や豊田四郎監督『夫婦善哉』も大変耳が心地いい・・・
三浦綾子の『氷点』でもきれいな言葉で会話されます。
昔は親を敬うのは当たり前のことでしたから家庭の中で普通に敬語が使われていたのですね。
いつから、日本語はこんな風になっちゃったのでしょうか??
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