2006/08/23(水)04:54
女達の城、シュノンソー城~
シュノンソー駅
木立の間を抜けてゆくとその優美な姿が・・・
トゥールでの滞在中はこの時とばかりロワールの古城めぐりに励みました。
学校からの遠足や、ツーリスムで紹介してくれるミニツアーに参加したりもして。
パリからもツアーがあるようですがけっこう強行軍で車窓から眺めるだけのお城もある様です。
でもやはりバスから降りてお城の中に入らないとその美しさを堪能できないのでは?
ですからできたらトウールに二泊くらいは滞在して観光されることをお勧めします。
そうは言っても私もすべて古城を網羅したわけではありませんが・・・
ともかく多くのお城が点在する宝庫ですからね。ロワール地方は!
私が中でも特に気に入ったお城はシュノンソー城です。
その美しさ、優雅さもさることながら、大変興味深いエピソードの多いお城なのです
この城は別名『女たちの城』または『六人の奥方の城』と呼ばれています。
JTBの旅行の案内文から抜粋しますと
『シュノンソー城は、城内にロワール川支流のシェール川を取り入れ、
広大な庭園の中に気品を漂わせてたたずむ白い城館です。
川をまたいで建つ姿がとても優美なこの城は、代々の城主が女性であったため
「6人の奥方の城」の別名があります。特に国王アンリ2世をめぐる2人の女性の愛憎劇は有名で、愛人のディアーヌ・ド・ポワティエ は庭園とアーチ形の橋を付け加えましたが、
王の死後、本妻カトリーヌ・ド・メディシスに城を取り上げられました。 』
このディアーヌ・ド・ポワティエというすごい妖艶で美しい女性は私達、もう若くない女にとっては憧れの的、垂涎の的
なぜかと言いますと・・・
『アンリ2世は、もともとは父王の愛妾でありアンリ2世の家庭教師であった、20才以上年上のディアーヌ・ド・ポワティエをこの城に住まわせる。 』
なんとお父さんの愛人だった!その人が愛の手ほどきも!!えらいこっちゃ。
アンリ2世はもうディアーヌにメロメロ。
(たとえばちょっと違うかも知れませんがチャールズ皇太子がカミラ夫人に愛を貫いたように。)
でもカミラはあまり美しくないけれど(笑・ゴメン)
ディアーヌは絶世の美女だったそうです。しかも聡明で知的。たぶん、性格も良かったよう。
そして60歳の時でも30歳にも見えないくらい若くて美しかったそうです
王様に溺愛され崇拝され、素晴らしいお城を与えられ贅沢に暮らし・・・
何も言うこともないような幸せの絶頂から一気に不幸のどん底に落ちるのが
また、歴史の面白さ。事実は小説より奇なり!!
1559年にアンリ2世がどんくさくも不幸にも騎馬試合で亡くなるというハプニング。
20歳も若いのだからまさか自分より先に逝っちゃうなんて、ディアーヌも想像もしてなかったんでしょうね。
何の防衛策も講じていなかったようで・・・
すると正妻カトリーヌ・ド・メディシスが一気に権力を握り、今までの怨念もすさまじく
ディアーヌをみすぼらしいお城に追いやってしまいました。
そしてディアーヌは生涯アンリ2世を慕いつつ67歳で不遇の死を遂げたのでした・・・
一方、カトリーヌはかの有名なメディチ家のお嬢様。
鳴り物入り、持参金つきでイタリアから14歳で何もわからず輿入れしたのに・・・
以来永年にわたりそんな年増に夫を奪われ、なめたまねをされてたんですものね・・・
まぁ、彼女の気持ちもわかります(笑)
おまけに10人も子供を産まされていた
「ただ世継ぎのためだけの存在か!私は~~」って悲しかったことでしょう。
で王様の死後一気に権力を欲しいままにして
城内にも、負けじと自分の趣味の庭を造り改装したみたいです。
あの女の匂いを一切消してやる~~~ってことで。
おかげでシュノンソーには二種類の雰囲気の違う庭が出来たわけです。
こういったエピソードを知った上でこのお城をめぐると面白いですよ~
美しい天蓋つきのベッドなんか、えらい艶っぽく見えますし
カトリーヌが施した改築で川の上にまたがる優美な回廊もできました。
ここは第一次世界大戦のときに戦傷者の病院としてベッドが並べられていたそうです。
ナイチンゲールのような看護婦さんが介抱していたのでしょうね。
そしてこの城のもう一つの見どころは台所。
厨房は20世紀も使われていたのでなかなか近代的で素敵です。
それともうひとつ。
カトリーヌがナイフとフォークで食事する方法をフランスに持ち込んだそうです。
それまでは手で食べていたとかへ~へ~へ~ですね。
ロワール地方には他にも素敵なお城がいっぱい。
ディズニーアニメの『眠れる森の美女』のモデルになったユッセ城も素敵でした。
(デジカメになってから行ってないので画像がご紹介できなくて残念!)
ランキングちょっとお疲れ気味です
ごめんなさい
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ではシュノンソーの優美な姿の数々をお楽しみください
お城の中に王妃専用の礼拝堂が。
台所の画像はまた後日にご紹介しますね