人・ヒト・ばなし

2005/06/22(水)13:54

貴乃花親方のサポート制度に関して思うこと。。(顧客づくりに関して)

起業のヒント(33)

今朝のワイドショーの聞きかじりなので、正確にはつかめてないが、ちょっと感じたことを一言。。 貴乃花親方はこれまでのタニマチといった限られた後援会組織ではなく、広くファン層を広げたいと、サポーター制度を行っているそうだ。 これまでの後援会にあたる人を「スペシャルサポーター」。女性限定のサポーターや子供のサポーターなど。 発想は面白いし、これまでの慣習に挑戦するという姿勢は評価できるかも知れない。 ただ、これによって、新弟子になるような人材の情報が集まりにくくなったり、思ったほどサポーター数が伸びずに、経営的には厳しいという話も出ているそうだ。 新弟子候補の情報は後援会が力を貸してくれる要素が強いがその関係性が希薄になっているからだそうだ。 この話を聞いて、相撲部屋の経営を考える上で、戦略に少し無理があるのかなとも感じた。 相撲部屋のタニマチになるという人の特性を分析すると、「特別な存在」でいたい人なんだと思う。お金も時間も興味も一所懸命、相撲に割く代わりに、お相撲さんたちから「特別な人」という扱いを受けることがタニマチの報酬なのだ。 だから、いくらスペシャルサポーターと言われても、お金さえ出せば誰でも会員になれるような仕組みでは、特別性は薄れてくる。 能をビジネスとして成功させるには、というお手伝いを少しだけしているが、これもなんとなく似たようなところがあるように思う。 タニマチみたいな人をまずは囲いこんで支援の基盤を作ってから、スターを作って売り出すみたいな方法で一般に普及させるのがいいと私は思っている。 貴乃花部屋の場合、まずは後援会をしっかりと囲い込み、後援会のほうから、ファン開拓をやってもらうように持ちかけて、後援会主体でサポーター制度を実施するほうが絶対うまく行く。 この場合だと、後援会が常に「特別な」存在でいられるからだ。 相撲も能も宝塚歌劇も、共通性あるよね。 勿論、イッキに一般化できるほうが健全な組織をつくりやすいと思うけど、そのためにはかなりパワーをかける必要があるし、一般大衆が飽きないように、話題づくりを欠かさないようにしなければならない。 情でつながっているタニマチのほうが何かと力になってくれることが多いだろう。(付き合いが面倒ということも理解できますが。。) 結局、単に「良い・悪い」で戦略を決めないで、まずはしっかりとシミュレーションをしてみないと難しい。 顧客づくりは一旦失敗すると、なかなか戻ってきてくれないものなので、なおさらのことだ。

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