忘れられなかった話。
タイトルの通り、今までで忘れようにも忘れられなかった、印象に深く残りすぎた話をご紹介。
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「ぼく?」 たしか、あれは1年前の今頃やった気がする・・・。うちから車で5分ちょ
い行ったスーパーの家電コーナーでパソコンをいじくって遊びよったんよ。
ただ、適当に、知ったかぶりしていじってたんけど。そしたら、背後から声
が。「ねぇ、ぼく、ぼくたちはどこでそんなふうに覚えてくるの?」一瞬、
耳を疑ったけど、気にせずに「え?私ですか?」って振り返ったら、声の
主、年配のご夫婦の奥さんのほうが「あ! ごめんなさい、お嬢さんだった
のね、てっきり男の子かと思って・・・ホント、ごめんなさい!」と言い残
し、2人でどこかへ行ってしまった。。。まぁ、確かに後ろから見たら男に
見えたかもしれんけどさぁ・・・。頭ボサボサやったし。でも、一応、ピン
ク色のパーカー、着とったやんかぁ・・・!!
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「おとこ?」 これも1年近く前の話。当時、臨時講師の空きがなかったため、スーパーで
レジのアルバイトをしていました。夕方近く、子供連れのお客様がやってき
て、商品を計算し、レジを終えようとしたそのとき。まだ3つか4つぐらい
の小さな女の子がカートの上から「おとこですか?」・・・お母さんは慌て
て「お姉ちゃん、でしょ?」といい、「すみません」と私に謝っていまし
た。「さぁ、どうかなぁ? 男かな、女かな?」と私は答えに困ったのでし
た・・・。どんな子だったか忘れたけど、今だったら何て言われるかなぁ?
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「かずお」 同じくスーパーでアルバイトをしていたときのこと。顔は知ってたんだけ
ど、取り立てて話すこともなかったので、そんなに話をしなかった男の子が
いました。ある日、その子がいきなり「かずお」と私のことを呼びました。
以来、私はそこで「かずお」と呼ばれる羽目に・・・。ちなみに、かずおん
はその派生語、とでもいうのでしょうか??
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「偏見だぁ!」 かずおん、花の高校3年生の夏。部活が終わり、だらだらと廊下を歩いてま
した。両手にはスポーツバッグ(サブバッグ)と手提げカバン。つまり、手
がふさがっていた。持ち帰るのも面倒だったので、そのまま、鉄の頑丈なド
アに差し掛かったとき、足でドアを蹴って開けました。すると、そこにはそ
の年赴任してきたばかりの中年の男の先生が・・・! ヤバっ・・・と思う
間もなく飛んできました、「こらぁっっ!!女の子が足でドアを開けるとは
何事だぁ~~っっ!!!」・・・それって、偏見じゃんねぇ。と思い、むか
っ腹立ったけど、暑いので争う気もなく、「は~い、すみませ~んっ!」と
言いながら、昇降口へと行ったのでした。
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「やせたらダメよ」 かずおんが大学受験をしたときのこと。滑り止めでとある短大の音楽科を
受験しに行きました。そこは、2次募集で、受験者自体少なかったんだ。ア
ットホームな雰囲気で試験がありました。ピアノの実技、ソルフェージュ
(音楽のいろは?)、簡単な歌の試験、そして、面接。面接のときの先生が歌
のときにいた先生でした。ピアノのことをいろいろ質問してきたんだけど、
ふっと、「さっき、あなたの歌、聞いたんですよ。いい声してますね。いい
体してますね、うちに入ったら、どうです?歌科(声楽科のことをこうい
う)に転向しませんか? それまで、やせたらダメよ」と言われました。あ
のぉ・・・。嬉しいお言葉ではありますが、まだ、試験受けに来ただけなん
ですけどぉ・・・。試験だもん、何も言い返せずに、笑って済ませました。
しかし。後日、高校の先生にこの話をしたら、真剣に、おなか抱えて大爆
笑したんだよぉ~っっ・・・。ちょっとだけでも、フォローしてほしかった
なぁ。。。 一応、傷つきやすい女の子なんだしさぁ。(?)
ちなみに。合格したけど、ちゃんと蹴りました。はい。