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2007.11.30
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英田サキ:原作 奈良千春:絵
「エス-残光-」★★★★★(★4つ半)








【キャスト】



椎葉昌紀:神谷浩史
宗近奎吾:小西克幸
篠塚英之:三木眞一郎
五堂能成:成田 剣
松倉東明:近藤孝行




警視庁の刑事としてエス工作に従事する椎葉の現在のエスは、大物ヤクザである宗近奎吾。
二人の関係は、すでに刑事とエスという域を超え、後戻りのできないところまで来てしまっていた。
宗近への想いを自覚しながらも、刑事として、八年前に殺された姉の事件の真相を追い続ける椎葉。
だが、重要な情報を手に入れた矢先、宗近が銃弾に倒れる!
関わっていたのは五堂能成。
なんと、姉の事件の情報で浮かんできた五堂組の組長だった。
椎葉は引き止める宗近の腕を振り切り、ひとり五堂のもとへ飛び込む。
姉を殺した犯人をつきとめるため、そしてなにより、五堂の魔の手から宗近を守るために・・・。
だが、そこで椎葉が直面したのは「五堂」という謎多き男の内にひそむ、悪魔に魅入られた底なしの闇だった。
相手の弱い部分を本能的に見抜き、引きずり出し己と共鳴させる術に長けている恐ろしい男。
「殺せばすべては終わる」
果たして椎葉は、五堂の負の誘惑に打ち勝てるのか・・・?





とうとう「エスシリーズ」も完結です。
早く出て欲しいという気持ちと、こうして実際に手に入れてしまうと「これで終わりなんだ・・」という寂しい気持ちと・・・
とても聞きながら複雑な思いでした。


前作のは2枚組で、宗近が撃たれて真相と宗近を守る為に椎葉が五堂のもとに行くまででした。

「エス-裂罅-」の感想はコチラ


「裂罅」は上半期に発売されたCDの中で私が一番にしたCDでした。
さて、この「残光」はどうなりますか(笑)
「シナプスの柩」と「DEADLOCK」があるので・・・・・




さて話を元に戻しますが、「裂罅」が本当に途中で終わっているので、今回はいきなり五堂の別荘に着いてからの会話から始まります。


ここで椎葉は本当に何も無い、現実の世界とは切り離された地下室に監禁されるわけなんですが、神谷さんの演技に本当に唸りましたね。
危機せまるというか危うい椎葉の雰囲気が伝わってきました。
ただ、収録出来る時間の問題もあるのでしょうが、自殺まで考えてしまう椎葉の追い詰められるシーンなだけに、もう少し長めに時間を取ってくれてもよかったかな~?と。

まぁ、そう言っちゃうとさすがに「残光」は完結編なだけにどこのシーンも・・・になっちゃうんですけどね(^^ゞ


そして前回に続いて相変わらず痛かったのがピアスシーン。
今回は1回で済んだのでよかったですが、東明にピアスを強引に刺されるシーンの効果音と神谷さんの呻き声に本気に凍り付いてしまいましたショック



そしてその場面に続く宗近の椎葉を思いやる声と腹違いの弟である東明を真剣に心配しているんだ!と訴える台詞。
小西さんの演技に、この時点で既にううっと。

そして椎葉を自分の腕に取り戻し、自室に連れ帰った後に椎葉が単独行動に出たことを責めるシーンと「エス」としてじゃなく1人の男として愛してるかと問うシーンになったらウルウルぅ~になってしまって。。。


原作の段階でも感動的なシーンでしたが、神谷さんと小西さんが本当にはまり役なだけにいっそう感動してしまって。
つい、何回も聞き直してしまったシーンです。





そして後半は五堂VS椎葉&宗近


某所にも書き込みましたが、前回ちょっと期待はずれ気味?だと思っていた成田五堂。

五堂は絶対に成田さんがイイ!

キャストが決まる前から叫んでいた身としてはものすごく期待していただけに、「あれ?」な感じはあったんですよ・・正直。

その物足りなさが今回きれーいに消えてました!
前半の椎葉とのやり取りもそうでしたが、特に後半でのキリの工場でのやり取り!



感情が全く表に出ていなくて淡々としているんですが、それが返って恐い。
本当に聞いていて背筋がゾッとするような体温が数度下がったようにさえ思うほどの成田さんの熱演に本当に感心させられ「プロだなぁ」と感心させられてしまいました。



そして2人が1人の男と男として歩み出す為にいったん離れ、再び椎葉は警察官に。そして宗近は今の環境から足抜けする為に東明の全面的なサポートにまわり。
そして全てを終えた宗近が迎えに来て―――再会きらきら


ラストの本当に幸せになれたシーンでさえこの2人らしく淡々としたやり取り。
でも、幸せが溢れそうになっているというのがこちらに伝わってくるとても素敵なシーン。
それを神谷さんと小西さんは十二分に出して下さったと思いました。

もちろん、甘甘ベタベタも良いんですが、逆にこういう風に甘さを少し引いている位の方が逆に本人達の幸せ度が増すように思える方なので、このラストの英田さんの表現にすごく感動したんですが、その雰囲気を小西さんと神谷さんは壊すことなく本当に感動的に終わらせてくれたように思います。



そして前回同様東明役の近藤さんと鹿目役の中村さん。

かなり重症なブラコン東明。
大好きなのにそれが素直に出せず、それゆえ余計に固執してしまう。
また憧れの五堂に関しても自分の思うようにならず
とにかく常にイライラしていたイメージの東明。

そんな東明を近藤さんはさすがの演技力で表現して下さったと思います。


前回も書きましたが、やはり近藤さんって「テニプリ」の大石くんのイメージがかなり強い上に、多分今回がお初BLです・・・よね?
大石くんのイメージが強いということはとにかく穏やかで温厚で我慢強いという印象。
それがこの作品では180度違いますのでね、正直どんな東明になるんだろう?とは思っていました。

それを大きく裏切る演技にもはや平伏し状態です。


そして鹿目役の中村さん。

以前からお名前は知っていた中村さんですが(持っているCDの中に本当によく出てこられましたから/笑)、大ファンになってしまったのは前回「裂罅」の時から。
この抑えた感じの声がたまらなくカッコイイ手書きハート
アニメでも、BLCDでもたくさん好きな役はありますが、役と声と両方加味するとやはり私の中ではこの鹿目役がNO.1かもぽっ

それだけに先日感想を書いた「全プレCD」の「モモちゃん」には参りましたねぇ(笑)
白旗揚げましたよ (* ̄m ̄) ププッ






キャストに惹かれ、それから奈良さんの絵とお名前をインプットして、それ以来絵師買いしてしまうほどハマり、作品にハマって本を購入して・・・
というたまに私にある過程でここまできた「エスシリーズ」

本当に内容だけでなく絵もそしてCDも素晴らしく(前2枚はちょっとカット部分が多くて残念でしたが)本当にラストまで感動的でした。
CD化によって知ったこの作品。
でも、CD化してくれなかったらもしかしたら出会わなかったかも・・・と思うと本当にサイバーさんにもお礼でしょうか?(爆)

でも、ラスト2枚が本当に素晴らしい出来で本当に嬉しかったです。





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Last updated  2007.11.30 10:17:01
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