SOLILOQUY

純情ロマンチカ２　第１０話 縁は異なもの




美咲のウサモン再び☆




今回のお話はコミック９巻に収録








突然報道されたウサギ兄の婚約発表
そして突然の来訪者という名のテロリストか？（笑）


「しつこくて結構！　私と結婚して頂くわ」


彼女の名は薫子
ウサギさんのいとこだ

そして彼女が突然訪ねてきたのは親ぐるみで騙されて呼び戻された挙句、
春彦と結婚しろと言われての抵抗でした。


ちょっと複雑ですが
春彦はウサギ父の不倫相手との間の子で、ウサギ父は養子
なので、直接薫子とはいとことはいっても血の繋がりがないのですね。


まだ１９歳でやりたい事がある彼女
春彦と天敵なウサギさんなら匿ってくれると踏んで乗り込んできたのでした。



しかし、当のウサギさんは「関係ない出て行け！」の一点張り
可哀想になった美咲は薫子を置いてあげる提案をするのですが・・・
（ウサギさんは薫子の土産の熊ロボットで買収されちゃいましたしね）




しかし、薫子が乗り込んできた事でまた美咲に飛び火する事を恐れるウサギさんは家でジッとしていろ！と言いますが


「大丈夫だって！
好きだとか言うくせに何で疑うんだよ
ウサギさん、少しは俺の事信用しろよ！」


「信用は・・・している」





さて、最初こそ気の合いそうにない雰囲気の美咲と薫子でしたが、
将来、パティシエになりたいという薫子の夢を笑わずに美咲が聞いてやり、応援した事でちょっと雰囲気が和らいだ？

そして春彦が薫子を探しに家にやって来たのを、美咲が薫子を庇って連れ出した事でだいぶ変化が訪れました。



「約束は守るって！
必ず３時間で戻ってくるからって！」



とりあえず春彦を連れ出し、マンションから引き離すのには成功した美咲
どうやら春彦も命令で動いていただけのようで、あまり真剣に薫子を探していないようです。


「私と君を別れさせる為だ」


やはりこの強引な婚約話の黒幕はウサギ父でした


「大丈夫だきちんとケリはつける
今まで父の言う事は全て聞いてきたが、今回ばかりは従うつもりは無い」



そして静かに自分の過去を話し始めるウサギ兄

自分は愛人の子だからこそ、自分の全てを犠牲にして周りに好かれたい一心で忠実に優等生を続けてきた春彦
それでいいのだと思っていた筈なのに、気付いたら窒息しそうな自分がいて
それとは逆にウサギさんの事は自分のやりたい事だけを没頭している風に見えて
幸せそうに見えて

だから、ウサギさんから美咲を奪ったら自分も幸せになれる気がした・・・と。


でも、ウサギさんはウサギさんで実はとても苦しんだり押し潰されそうになっていたわけで・・・



「・・・春彦さん
ウサギさんの事が羨ましいだけなんじゃないですか？
ウサギさんみたいになりたいのかな？と思って
それって好きって事ですよね」


一瞬驚いた表情をし、また黙り込んでしまう春彦


ウサギ父からの呼び出しで会社に戻る事になった春彦は
薫子に結婚するつもりはない
後始末はこちらでやるから　　という伝言を美咲に託します。


パティシエになりたい夢を持つ薫子
そして建築の道に進みたかった春彦
この前の水族館は建築家を断念させる為にウサギ父が特別に許可を出した仕事だったようです。
そして父親の言いつけどおり断念しようとした春彦
それに対し「諦めるなんてもったいない」とつい呟いてしまった美咲


しかし、一番何も決まっていないのは美咲本人


俺に出来る事ってなんだろう？―――




しかし、話はここで終わらなかった

やっとこさウサギ兄と別れた美咲の前に立ったのはなんと！ウサギ父


北海道土産と木彫り熊ストラップを手渡すウサギ父
その数の中に薫子も含まれていて・・・


全てわかっている風の表情で自分に近付いてくるウサギ父に誤解を解こうといろいろ言うと、
社会的立場のある自分には守らなくてはならないものがたくさんあると。


「例えば子供
子供達は私にとってとても大切でね
それを守る為には　　君はひどく困った存在だね」



言うだけ言って立ち去ったウサギ父に対して、
この言葉にかなりのダメージを受ける美咲
不安定な気持ちを抱えたまま家に戻ると、美咲を信用してきっちり３時間家で待っていたウサギさんがまさに飛び出ようとしていたところで・・



茶化しながら
それでもウサギさんが自分を信用してくれた事や心配してくれた事が嬉しくて
でも、あまりに先ほどのウサギ父の言葉の衝撃が大き過ぎて
でも、それはウサギさんには自分の動揺を知られたくなくて

必死に顔は笑ってる筈なのに、ウサギさんには泣きそうになっていると気付かれてて


「平気って顔していない」

「何言ってんの　俺なら大丈夫だよ・・・」




鈴木さんをはさんでベッドに
でも、今はウサギさんと喋りたくはなくて・・・


「美咲・・・何かあるなら言え

美咲、そんなに信用できない？
おまえを待っている時、信用していると同時に心配していた
おまえに近付く全てに嫉妬する

話して　そうじゃないと自分が必要とされていないかと思えて辛い
心配だから
好きだから―――知りたい」



でも、決して美咲はウサギさんを信用していないわけでも、
信用していないわけでもない
それでもウサギさんだから話したくない事もあるわけで
ウサギさんが大切だから傷付いて欲しくないから言えない


ひどく困った存在とは何？
フツーの大学生だから？
男だから？
それとも俺だから？

両親が死んでから、実の兄にさえ気を使って生きてきた美咲
そして今や美咲の中でとても大事な存在になってしまったウサギさん
そんなウサギさんだからこそ、自分で解決してウサギさんに迷惑かけたくないと考える美咲


大丈夫
俺はそういう事には慣れてるじゃないか



寝てしまったウサギさんの横で膝を抱えている美咲




やっとウサギ兄と薫子さんの婚約話は解決したものの、
やっぱり美咲が好きなのだとわざわざ電話をかけてきたウサギ兄

嫉妬丸出しで強引に通話を切ってしまうウサギさん
なんか怪しい雰囲気の２人に割り込んできた薫子


美咲とだったら携帯に写っていたケーキを一緒に作っても良い・・と。



「私は好きな事は好きな子以外とはしないのよ！！
ありがたく思いなさい」

何とも・・な薫子の告白に目をパチクリさせながらも、
女の子に好きと言われた事実に舞い上がる美咲

そんな美咲を見てまたも不愉快全開な顔のウサギさん


「おまえは黙って俺に愛されてればいいんだ！」



あっちもこっちも俺様＆女王様口調ながら、
どちらもかなーーーりの熱い告白（笑）
美咲にもやっと春の訪れ・・・？？？？（ホントか？／爆）





Ｃパート



ケーキを作りながらふと思いついてしまった美咲
慌ててコッソリとウサギさんに訪ねてみる

薫子さんのフルネームを



「宇佐美薫子」



そう！せっかく浮かれていた美咲には可哀想ですが
やはりこれはウサモン（宇佐美家専用フェロモン）の為せる技
やはり美咲の魅力は宇佐美家専門・・・なのか？







この話は実は私の中で一番読んでいて切なくなる話です。
音になって絵が動いたらますます見ていて悲しくなっちゃって


自分は美咲とは立場も考え方ももちろん違いますが、
困った存在と言われたらどんなに傷付くだろうと
そしてせっかくウサギさんへの気持ちを自覚してちゃんと告白出来た今の美咲に
どれだけこの言葉は大きく壁となって立ち塞がっているんだろう？と考えるだけで切なくなります。

救いは、前回の観覧車での美咲の告白からすっかりウサギさんが今までの強気なウサギさんに戻ってくれている事？
ウサギさんの気持ちが先日までの様なグラついた状態だったら、美咲は救われないでしょうから。

でも、逆を言えば強く守ってもらえば貰うほど美咲の気持ちは複雑でしょうし
やっぱり守って貰ってばかりの自分はウサギさんにとって困った存在なのかな・・・？と



ＢＬの場合、片方がとてもお金持ちで
それ故に相手が身を引こうとしたり守られたり・・・な展開の話が多い中、
そういう意味でもこのウサギさんと美咲の関係って王道なわけなんですが、
アラブの王子様とかみたいな想像も出来ない世界よりはやや庶民的な関係のせいか、
ダイレクトにこのウサギ父の言葉が伝わってしまって
ウサギさんが不安定だった時の話より個人的には深刻に受け取ってしまったんですよね


またいつもは明るい美咲の膝を抱えて必死に心の整理をつけようとしている姿に涙しそうです。






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