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2015.03.11
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デス・パレード 第9話「デス・カウンター」


「フリしてるだけじゃない!」

2人の殺人を犯した者・・・
果たして行先は「虚無」か「再生」か?



公式HPより

互いの境遇を知った二人は共感を深めると同時に、徐々に記憶を取り戻していく。一方、死者の記憶を見た黒髪の女は今すぐゲームをやめるようにとデキムに諭す。しかし、彼女の制止を聞かず、デキムは裁定のために二人の心の闇を吐かせようとゲームを進めていく。自身の復讐のため命を懸けてゲームに挑む二人だったが、島田に妹を襲った男に関しての重要な記憶が呼び起され…。





デス・パ初・前後編になった今回の話。
最終的な結末に何ともやるせない気持ちになり初めて泣けてしまいました。




「ここを出たら人を殺す」

なんと!2人共同じ目的・・しかも大事な身内を殺されたり乱暴されたり。
しかし、2人共どこかに向かおうとしていたという事は相手がわかっていたわけですよね?
しかも島田は血の付いた包丁を持っていたわけですから。


「守るって約束したのに」

この言葉は島田が妹に誓ったのと同じ言葉。守り切れなかったのも同じ。
その件については共感している感じな2人ですが、さすがに捜査一課に所属していた辰巳は酷い状況下に少し麻痺しているような話し方?



殺してしまうかもしれないと正直に気持ちを話す島田に

「君は間違っていない」

辰巳の肯定の言葉。



「お願い、止めさせて!」

デキムに頼む女。しかし、あくまで闇を吐き出させるの一点張り。




ゲームは続けられた。
パックが決まるごとに、パックに描かれた箇所に激しい痛みを伴う。
それと同時に忘れていた記憶の欠片が思い出されていく。


島田はあるアパートに向かっていた。
チャイムを鳴らす島田の背後には包丁が握られている。
玄関が開くと同時に強引に入って行く島田。そして次の瞬間には相手を殺していた。

やっと、カバンの中に入っていた包丁を何に使ったのか思い出す。

「辰巳さん、僕もう殺したんです」

凶器を辰巳に見せながらガタガタと震えている。


「あいつら死んで欲しい」

病院で紗英がそう呟いた。仲間がいたのだ。
何もしなかったが、遠くからただジッと見つめていただけで助けてはくれなかった者の存在。

「まだ終わってない」

実行犯は殺したけれど、仲間を始末していない。
そう言った島田の肩に手をのせる辰巳。
これで2人の思いは同じになった。




「心の闇・・・・・」

女は初めてクイーンデキムに連れてきてくれた際のノーナの言葉を思い出していた。
人間の最も原始的な感情  それは「恐怖」
これからいったい何が起こるのか?



今度は辰巳のパックが沈んだ。
吐血し倒れる辰巳。
するとある廃屋で男をめった刺ししている記憶が蘇る。

「由美、敵はとったぞ」

なんと!辰巳もまた妻を殺した犯人を殺していたのだ。
すると「ありがとう」と言う妻の声が聞こえ満足そうに微笑んだ辰巳。



起き上がらない辰巳に慌てる島田だったが、デキムはゲームを続行するように言う。

「初めから命を賭けてとお伝えした筈ですが」

その言葉に抵抗する島田だったが、いつの間にか辰巳は立ち上がっていて、

「大丈夫だ、続きをやろう」

棄権すると言っても、「復讐はまだ終わってないんだろう?それじゃダメだ」と島田の棄権を許さない。

「完全に息の根を止めないとダメだ」

もう先ほどまでの辰巳とは別人のような恐い表情。

「君には期待してるんだ 失望させないでくれ」

何かを成すには必ず犠牲が必要ーーー

何も聞いてくれない 有無を言わせぬ物言いに従うしかない島田。

「妹の恨みをはらしてやれ!!」

辰巳の言葉に妹の顔が浮かんでくる。
幸せそうな顔。暴行され腫れた顔。包帯も痛々しい病院での顔。

「くそぉぉぉーー!」


何かにとり憑かれたようにパックを打ち続ける2人。

そして島田の一撃がパックを沈めた。
再び吐血して倒れこむ辰巳。

思い出した。
被害者リストと捜査線上でチェックしていた男の写真。
そしてその男こそ、島田が殺した男だった。
そして辰巳もまたその男のアパートに行っていたのだ。
部屋に忍び込み男の死体を見つけた。だが、次の瞬間!

「なんだと?どういう事だ」

やっと全てが飲み込めた顔で立ち上がる。

「君は島田紗英の兄か」

そして包丁を持ち上げると、デキムに自分はこの包丁で殺されたというわけか?と聞く。
「はい」と答えるデキム。
辰巳が自分はもう死んだ人間なのだと思い出したという事でデキムは改めてここの説明を始める。
だが、島田の方は肝心の部分を思い出していないようで。

「君が俺の事を殺したんだ」

そして島田に刺された部分を見せる。
その傷で島田もすべてを思い出す。

妹に乱暴した男を殺した後、気分が悪くなりトイレに入っていた。
そこに侵入してきたのが辰巳。
妹から仲間が傍観していたと聞かされていた島田は、辰巳が仲間だと思い背後から刺したのだ。


だが辰巳は、殺された事よりも犯人の男の血が体内に入った事に憤慨していた。
それにしても何故辰巳はあそこに入ってきたのか?
すると「裁定者」というワードを大いに気に入った辰巳が、自分も疑わしい人物をマークして裁定していたのだと話し出す。
男はその1人だった。


「だから観察していた」

辰巳のこの言葉に妹の言っていた言葉が重なる。
そう!紗英が言っていたのは辰巳の事だったのだ。
そして実際に紗英が目の前で乱暴されているというのに、助けもせずただ観察していたのだ。
仲間なんかじゃなく刑事だったというのに。

「なんで、助けてくれなかったんだ!」

辰巳への怒りと憎しみが噴き出す。



「助けたら殺せないだろう」

悪びれた様子も見せずそう返す辰巳。
裁定するには犠牲が必要と。

「もう、やめて」

辰巳の言葉に耳をふさいで蹲る女。
それと同時に怒りが爆発した島田が飛びかかろうとする。それを糸で阻止するデキム。


救う事が出来たはずなのに・・・だが、辰巳はマークした男が何をするか最後まで見ないと裁定が出来ないと言い放つ。
もし、紗英を助けても同時に数人ストーカーしていたあの男なら、また次の犠牲者が出ただろうと。

たまたま紗英だったのだ

でも、それは辰巳にとってはで、島田からすればやりきれないでしょうね。
正直、他の少女には申し訳ないけど自分の妹じゃなくてよかったくらい考えるかも(^^ゞ

それに、辰巳は自分の妻と違い紗英は生きてるし復讐も遂げたと。
まるで「自分より全然マシじゃないかと」と言いたげで。



「どうなさりたいですか?」

許せないと言った島田にそう声をかけるデキム。
だが、女はデキムにこれ以上闇を吐き出させる事はさせたくなかった。


「殺したい」

それに対し「かしこまりました」と言うデキム。
そして今度は辰巳を糸で拘束し、逆に島田の拘束を解く。
さらに包丁とパックを目の前に出す。
死者を殺す事は出来ないが、耐え難い苦痛を味あわせる事なら出来るのだ。

島田の行動を最後まで見ないと裁定が出来ないと言うデキムの言葉は先ほどの辰巳の言葉と重なってゾッとします。




「ダメっ!」

包丁を掴もうとする寸前で島田を止める女。

「これのどこが裁定なのよ?」

しかし、デキムから返ってくる言葉は判で押したように同じ事。
何も感じないような表情で。

「生きた事も無いくせに
人の数だけ感情があるの 何一つ理解していないくせに それでどうして裁定が出来るの?」


女の言葉にショックを受けるデキム。

「あなたがやっている事は人間の闇を引きずり出して、無表情で、ああそうですか!って見てるだけ」

彼女の言葉に心臓の辺りをギュっと掴む

「フリしてるだけじゃない!」

あなたのやってきた事は裁定なんかじゃない!と言われ激しく動揺する。


しかし、彼女に対し辰巳は人を規定するものなんかないと口をはさむ。
さらに、妻の死を乗り越え感謝の言葉が聞こえた時、被害者のために生きると決めたと。

「妻はその為に犠牲になった」

もう、このオッサンはイカレてるの?飛躍し過ぎでしょ?
奥さんや紗英ちゃんはモルモットくらいにしか考えてないの?
悲しみが深すぎて危ない思考に逃避しちゃった??

辰巳に怒りを向ける女。
だが、同時に一度取るのを止めた包丁を握りしめた島田が、そのままパックに突き立てようと振り上げる。
島田に抱き付き必死に止めようとする女。
なのに、辰巳は自分の正当性を身をもって教えてやると挑発。

「転生すれば違った形で妹さんにまた会えるかもしれない
妹さんの傍にいなくてイイの?」


女の必死の説得に、数ミリまで近づけた包丁をおさめる。




「甘いんだよ!」

ホッとしたのもつかの間。
今やっている事も裁定の1つと知った辰巳は尚も挑発を続ける。

「自分で守れないなら殺すしかないだろう 世界を変えられないなら

おまえが変われ!!


大粒の涙を流し妹のために抑えた感情が再び煮えくり返る。



パックが割れる映像と共にED曲。
島田の小さいながら必死に妹を守ってきた・・・そんな声無き映像に心臓が抉られるようでした。でも、それだけでは終わらなかった。




「紗英、今度こそ守る」

そう言った口元はニヤリと笑っていた。



怒りをデキムにぶつける女。
何も返さず、ショックを受けた表情で女を見つめるだけだった。







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Last updated  2015.03.12 02:41:08
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デス・パレード 第9話の感想です   rumi0503 さん
これは・・もう2人共「虚無」でしょうね。

妹の傍にいられかもしれない最後のチャンスを逃してしまいました。
妹の身も、そしてチャンスも・・2度も辰巳に奪われた島田。
女の言うように、確かに人間とはかくも愚かで弱い生き物。
ちょっと刺激すれば簡単に糸がプツッと切れちゃうんですよね。

悪人を裁くには確かに物的証拠が必要。しかし、意図的に作り出してはいけないのに。生きているからこそ死んだ人より辛い思いをするかもしれないのに。
辰巳もやはり弱い人間で、ああいう風に転換しなければ「奥さんの死」を消化する事が出来なかったんでしょうか?

歯車を狂わせたのはそもそも2人の犯人が悪いわけですが・・・
ホント、無念で辛いお話でした。

しかし、もっと気になるのはデキムの様子。
これこそノーナが求めた結果なのでしょうか?

人間らしさを備えた裁定者。
確かに面白いかもしれませんが、なぜそこまでこだわり試練を与えるのか?
時間が無いというのも気になります。


※ 今回、長くなりすぎて画像は全てカットしました。
完全版はミラーブログかFC2でお願いします。 (2015.03.12 02:22:49)


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