2015/04/03(金)00:41
デス・パレード 第11話「メメント・モリ」
デス・パレード 第11話「メメント・モリ」
「死んでからわかるなんて残酷だね、人生って」
改めて行われた裁定で明らかになる知幸の過去。
あらすじはコチラ
「生きる事には意味がある」
裁定は人間に寄り添わなければならないと悟ったデキムはーーー
「綺麗なだけの人生なんてない」
一方、知幸の記憶をクイーンから受け取ったノーナ。
前回ラストでニヤリとしたギンティのいるウィーギンティに未だとどまっているマユ。
彼女の前に虚無に行った筈の原田が。
やっぱり、彼は虚無に行ったんですねー!
「魂がまだ戻ってきてない」
魂を戻すには代わりに虚無に落とす魂が必要だと。
そして人形を見せ付け、「こうなる」と言う。
「私が代わりになればイイじゃん!」
また、己が犠牲になろうとするマユ。その答えがギンティをイラつかせる。
虚無の世界とは底なしで、あらゆる「負」の感情が渦巻く意識だけが残りそのまま落ちていく感じと説明すると、ある1にんの男の画像を見せ、この男か原田かどっちを虚無に落とすか?マユに決めさせる。
このチョイスで彼女を再裁定しようっていうんでしょうか?
「知幸さん、私に全てを教えてください」
デキムにそう言われて困ってしまう知幸。そんな彼女に差し出したカードはスケートシューズのカード。
クローゼットの隅にあったスケートの衣装と靴を見つめる。
ギンティに究極の選択を提示されたマユ。
人間とは、生きている間は「死」の事など忘れていて。死と隣り合わせになった途端「生」にしがみ付く生き物。
だからギンティはずっと裁定に迷った事などなかった。
で、初めて迷ったのがマユ・・って事なのかしら?
ジッと原田を見つめるマユを見て「ふふん」という顔で見つめ、ボタンを差し出す。
心が決まったら押せと。
当然、マユはもう1人の男の事を知りたがるが、ギンティは「どんな男だったら原田を虚無に落とすのか?」と逆に訊ね、当然マユは答えられない。
「もう、答えは出てるだろう」
スケートの衣装に身を包み出てきた知幸。
そこはスケートリンクにしてあった。
「とてもよくお似合いです」
待ち構えていたデキム。
「クイーンデキムへようこそ」
いつものように裁定を行うはずだったのに・・・
「なんで私、ここにいるの?死んだのに」
今まであり得なかったケース
「なんで死んじゃったんだろう?」
後悔の涙を流し、デキムに問いかける知幸
彼女の涙と言葉に少なからず衝撃を感じるデキム。
ノーナに相談すると、記憶を消して裁定をやり直すと返ってきた。
かるとデキムは自分に知幸の裁定をやらせて欲しいと言い出す。
「わかりません」
どうしてそう思ったのか本人にも掴めていないが、ノーナはそれを面白がり任せてくれる事になったのだ。
条件は、暫く知幸をクイーンデキムに置く事。
そして一度、生きていた記憶を消され。そして再度思い出した彼女がスケートを滑ろうとしている。
知幸がスケートに興味を示したのは例の絵本のチャボを見て。
きっかけを思い出した知幸は楽しそうにスケートを滑り始める。
デキムは気をきかせて人形を操り伴奏を始める。
それだけでなく、客席の人形達も糸で操り始める。
しかし、せっかく素敵な音楽なのに、知幸のスケートシーンはもう少し素敵に描けなかったのかな~?と思ったり(^^ゞ
もちろん、内容には関係ないですけどね。
滑りながら、スケートを始めたころから順々に思い出していく知幸。
拙いながら初めてジャンプが出来た時
そんな時、いつも傍で見ていてくれた母。
両親と行ったお花見や花火大会。
誕生日、ケーキを家族で囲んだ日。
スケート教室に通い始め、大会で勝利もした。
自分の部屋にはトロフィーとCHAVVOTの本
学校でも友達に囲まれ笑い合い。
そしてある誕生日、レストランで両親がくれたのが今はいているシューズだった。
高校の卒業式
満ち足りた日々だった。
みんなで迎えた成人式
彼氏も出来た
そして傍らにいつもいてくれた母。そして友。
だが、大きくジャンプした時、唐突に思い出す。
大会の最中、ひざを痛めてしまった事をーーー。
その怪我でスケートが出来なくなってしまった事を。
すると、着地した時、怪我をした箇所の肌が剥がれ、人形の関節部分が露出する。
それを見て倒れる知幸。
「スケートが大好きだったんですね?」
本当に大好きだったスケート。
しかし、怪我がもとでもう滑れなくなった事を知り。
みんなお見舞いに来ては元気づけてくれた。
なのに、自分は何も感じない。何を言われてもわからない。でも、そんな事言えなくて。
退院してからはほとんど自室から出ない日々。
そんな知幸に声をかけてくれる母。
「お母さんね、スケートしている知幸が大好きだけど、ここまで立派に育ってくれた事が何より嬉しいの」
「そうじゃない・・・そうじゃないの!」
声を詰まらせながらそう言うと、出て行ってと頼む知幸。
そして辛そうに「うん」と答えて出ていく母。
「スケートが出来なくなった事が辛かったんじゃないの」
何が辛いのか自分でもわからない。
「今ならわかる。大切な友達も仲間も・・・家族すら本当の意味では他人でしょ?」
そんな事を考えてたら自分がすごく嫌になって・・・風呂場で自殺したのだった。
「人と人はわかりあえないの
わかり合いたいって思うのは間違いなのよ」
そう言って涙を溢した。
「死んでからわかるなんて残酷だね、人生って」
そう言って振り返った知幸の顔が初めてクイーンデキムに来た泣き顔と重なって。
「今、知幸さんはどういう感情なのですか?」
嬉しい時に笑い、悲しい時に涙を流す人間。しかし、あの時も今も泣きながら微笑んでいる。
「それをわかりたいと思う事は間違いなのですか?
私は知幸さんの事をもっとわかりたいと思っています」
デキムの言葉にエッ?という表情の知幸。
だが、生きた事も死んだ事もないデキムにとって、知幸に出会えてよかったと口にする。
しかし、いつもの無表情でそう言われてもね~(^^ゞ
知幸にカクテルを振舞うデキム。
カクテルの名は「メメント・モリ」
意味は 死を思え
いつか必ず死ぬ事を忘れるな。そしてだからこそ今を生きるという意味が込められていると説明する。
乾杯をした2人。だが、デキムは口をつけていない。
「申し訳ありません」
それを聞くと同時に意識を失う知幸。
一方、原田を抱えてエレベーターにいるマユ。
これは原田を取ってもう1人の男を虚無に落とすと答えたんでしょうか?
エレベーターは原田の魂がある場所に行くと答えるギンティ。
「1つ聞くが、おまえにとって原田はなんだ?」
「私の人生」
迷いなく歪みない返事ですね(^^ゞ
だったら原田がいなかったらお前の人生は何だ?と再び問います。
「意味がなくちゃ生きちゃダメなの?
じゃあ、アンタは何のためにこんな事してるのよ」
マユに「わからない」と言われる度にイラついていたギンティが、最後にマユから逆に質問を受けます。
「意味なんて無ぇよ 俺は裁定者だからな」
なんかそれって、「裁定者」という言葉と立場を隠れ蓑にして考える事を止めてるようにも感じられますね。
私はマユよりギンティの答えの方にイラつきます(笑)
すると、マユは自分の人生は自分で決めたけど、裁定者は自分の意思で決める事も出来ない可哀想と言われてしまいます。
「原田君に捧げるって自分で決めた!それだけできっと意味はあるもん」
「・・・だといいな」
多分、今までで一番冷たい目をしてるギンティ。
そのまま静かにエレベーターの扉は締まりエレベーターの上のお面は「虚無」を示す般若の面へと変わる。
「これでいい」
これって、本来のマユを裁定したわけじゃなく、ギンティの都合のイイ方へ誘導した事にならない?
これもマユの本性を引っ張り出したって事になるの?
裁定に迷った事がない自分への言い訳じゃないの??
もうすぐ原田の魂が身体に戻ってくると信じていたはずなのに・・・
自分も原田もどんどん皮膚が剥がれて人形が露わになっていく。
この時の恐さってどんなでしょうね?
それでも絶対離さない原田の事を。
そんな時、これは奇跡と言ってイイんでしょうね。
既に虚無に落とされたはずの・・・いや、虚無に落とされてるんだから近くを漂っていたのかな?
原田が目を開けます。それを見て本当に嬉しそうなマユの顔。
しかし、残酷にも次の瞬間!2人の身体は完全に人形化。
でも、身体から離れた2つの魂は確かに寄り添っていて・・・
それは残された人形の身体の様。
不思議にも2人の手は重なっていました。
「記憶を送って頂けないでしょうか?」
クイーンに知幸の生前の記憶の転送を頼むデキム。
当然、その事はクイーンからノーナに知らされて。
すると、突然エレベーターが開き中からオクルスが。
「楽しそうな事してますね 悪い子」
そう言ってニヤリとするオクルスの花の蕾のようなひげが蠢いています。
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