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ふらりかずたま ひとり言 

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2008年03月18日
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母ちゃんの母親は昭和8年生まれで、もうじき75歳の誕生日。何年か前に深刻な糖尿病で倒れて、半ば失明、心臓にも腎臓にも影響が出て、年中病院の世話になり、何回も救急車のお世話になっています。

高齢化社会といいますが、私の周りにも多くの高齢者がいて、大半が複数の疾病と闘っています。そんな状況下、この4月から「後期高齢者医療制度」というのがスタートします。先日、TBSの「サタデーずばっと」で各政党代表の討論を聞いていて、政府与党の冷酷さにゾッとしました。

「後期高齢者医療制度」は、75歳以上の高齢者を「後期高齢者」と侮辱的に命名し、現在加入している国保や健保から強制的に脱退させ、別枠の医療保険に囲い込みます。因みに、これまでの医療保険は年齢に関係なく加入できました。
例えば、ご主人は75歳ですが元気に働き健保に加入、70歳の奥さんはその扶養家族といったケースでは、ご主人は健保を脱退させられ後期高齢者医療保険へ、奥さんは単独で国民健康保険へ加入させられ、それぞれが保険料を負担します。
しかも、「後期高齢者」の保険料は、1ヶ月1万5000円以上の年金を受け取っている人なら、介護保険料と併せて年金から「天引き」されます。
 
では、年金をもらっていない人や月額1万5000円未満の年金受給者は、どうなる? これがひどい。従来75歳以上の高齢者は、障害者や被爆者などと同じく、「保険料を滞納しても、保険証を取り上げてはならない」とされてきましたが、1年以上滞納すると保険証を取り上げられ資格証明書に切り替えられ、さらに6ヶ月滞納していると保険給付の一時差し止めの制裁措置もあります。
低所得者には減額措置もあると言いますが、家族で年収240万円を超えると問答無用です。

母ちゃんの母親のように障害者認定を受けている65歳以上の高齢者は、もっと不安です。本人が申請すれば現行制度にとどまることができますが、その場合、自治体によっては障害者医療費助成制度の対象からはずされてしまうのです。

なぜ、このような血も涙もないような法律を作ったのでしょうか?
舛添厚労相は、75歳以上の高齢者には「若者や壮年とは違う心身の特性」があり、「医療費を維持可能な制度にする必要」があるからだと国会で答弁しました。「後期高齢者の特性」とは何か、舛添大臣は(1)治療が長期化し複数疾患がある(2)多くの高齢者が認知症である(3)いずれ避けることのできない死を迎える、というのです。税金の無駄遣いを放置しながら何を言っているのか、自公政府の国民ないがしろ政権には愛想が尽きます。
厚労省の担当者は「医療費が際限なく上がっていく痛みを、後期高齢者が自分の感覚で感じ取っていただくことにした」と説明しています。厚労省の社会保障審議会では病院で見取るのには金がかかると大真面目に議論し、厚労省の課長は講演で「家で死ねっていうこと。病院に連れてくるな」と発言しました。政府や厚労省官僚たちが「障害者もカネ食い虫だから隔離しろ」と考えているのは、きっと間違いないでしょう。

そんな考えですから、後期高齢者医療保険の冷酷さは際限がありません。
まず、75歳以上の高齢者の数が増えるのに応じて、自動的に保険料が引きあがる仕組みもつくられています。さらに、後期高齢者とそれ以下の世代で、病院・診療所に払われる診療報酬を別建てにし、格差をつけようとしています。これが導入されると、後期高齢者に手厚い医療をする病院・診療所ほど経営が悪化するようになり、高齢者は、「粗悪医療」や「病院追い出し」を迫られることになります。
結局、後期高齢者医療制度の強行実施は、保険料を上げ、医療内容は低下させる、窓口負担は従来どおりという、「やらずぼったくり」以上の悪質な制度の押し付けでしかありません。

「サタずば」の番組では、司会者・みのもんたさんが「うば捨て山だ」と言い、出席者の誰かが「うば捨て山はカネを取らないのだから、(後期高齢者医療保険は)もっと悪い」と発言していました。
みのさん得意の番組フリップでは「介護保険料と合わせると全国平均で月1万円を超える」と紹介していました。
制度導入時の厚労相だった公明党の坂口議員は、「後期高齢者医療制度を維持していける枠組みができたのは評価してもらいたい」と発言。自民党議員も「75歳以上が一番資産を持っている。そこに負担してもらうのは間違った制度ではない」と主張しましたが、他の出席者は「年金しか収入のない高齢者が全体の60%だ。政府は2025年までに8兆円の医療費削減を目標にし、そのうち5兆円を後期高齢者で削ろうとしている」と反論。みのさんも「これから弱っていく方たちを対象にやっていくところに問題がある」と憤慨していました。

こうした血も涙もない医療制度の中、母ちゃんの母親を含む多くの高齢者が隔離され、粗悪な医療しか受けられない状態に追い込まれていくのです。もちろん、私自身も2022年には差別的医療制度に身を任せることになるのですが・・・。





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最終更新日  2008年03月18日 07時29分45秒
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