カテゴリ:カテゴリ未分類
周囲63キロメートル、面積183平方キロの島、利尻。
フェリー出港から、ずっと見え続ける利尻岳は海抜1721メートル。その美しい姿から利尻富士と呼ばれ、深田久弥の日本百名山で第1番に紹介されています(最北なんだから当たり前か?) 船上から望む優美な利尻富士。もう直ぐ上陸だ 利尻という名は、「高い・島」を意味するアイヌ語の「リイ・シリ」が由来。今から約20万年前の噴火によってできた、火山島です。行程の関係で島の東半分しか回れませんでしたが、さまざまに表情を変える利尻富士にすっかり魅せられてしまいました。 鴛泊(おしどまり)港に到着して、まっすぐ民宿風の旅館(?)最北亭にチェックイン。時間は17時半を回っています。旅館裏にあるぺシ岬からの夕日がきれいと聞いていたのですが、母ちゃんの腰や膝は完全ではないので、礼文ハイキングのために大事を取って、夕食までの時間、部屋から利尻富士を眺めていました。 夕日が美しいといわれるペシ岬 夜明けの利尻富士 翌朝5時の時点では利尻岳はくっきり見えていたのに、出発間際にはどんどんと雲が広がり、山は全く見えません。大丈夫かと思いつつ(というのは、霧が多くひどいときには4日も5日も山が見えないようになるそうです)原生林に包まれた姫沼へ。 やはり山は見えません。周囲800メートルの姫沼。新たに整備された木道を歩き始めて間なしに雨が降り始めました。「え~っ!」となりましたが、木の枝に覆われているのでさほど濡れることなく散策。 原生林に囲まれる姫沼。晴れていれば背後に山頂が見える チロチロと湧き出す湧水。島中が名水の宝庫 途中に石囲いの湧水があり、チロチロと流れています。口に含むとほのかに甘い。山に降った雨や雪が地面にしみこんで長い時間をかけて麓や海中で湧出しているのです。だからミネラルが豊富です。 ちなみに、この栄養価の高い水のおかげで海中のコンブはよく成長し、最高級とされる利尻産のコンブになります。その昆布を食べて生育するウニもまた最高級品の折り紙付です。 緑の中、この枝だけ赤く染まったナナカマド マイナスイオンを全身に浴び胸いっぱい吸い込んで、次の目的地「オタトマリ沼」へ移動。雨は一瞬の通り雨だったようで、すこしずつ山頂が見え始めました。民家の軒先には可憐な黄色い花「リシリヒナゲシ」が咲き乱れて、いい旅となる予感を与えます(「幸福の黄色いハンカチ」の影響かな?)。 利尻島固有種のリシリヒナゲシ オタトマリ沼から見る利尻富士は全国区で有名。というのもあの北海道銘菓「白い恋人」のポスターに使われている写真が、ここから見た利尻岳なのです。 空はすっかり晴れています。山は少し霞がかかったように見えますが、風がさわやかで素晴らしい景色でした。鴛泊港から見る姿とはまるっきり違って、男性的な急峻、尖った岸壁が魅力的です。写真を頑張って撮りましたがコンパクトデジカメの限界か、あまり迫力はありません。 オタトマリから見る利尻富士の雄姿 オタトマリでの楽しみは山容だけではありません。生ウニの握り寿司が食べられるのです。ムラサキウニ2貫バフンウニ1貫で1000円(通常は1400円)、バフンウニ3貫だと1200円(通常は1800円)。私と母ちゃんは迷うことなくバフンウニ3貫。先ほど腹いっぱい朝食を食べたのに! でも、美味い!! 東京の寿司屋さんでは絶対に味わえない甘み、しっかりした身。しあわせだな~。 この色、このツヤ。バフンウニの握り寿司、絶品です 10時45分発のフェリーで礼文島に向かいます。もっとゆっくり島巡りしたいもの。まあ、いつものことながらツアーはテスト旅行(サンプルチェック)と割り切って、再訪するときは自分たちのペースで回る、これも我が家流の旅行術です。 東京からはずいぶん遠い島ですが、すっかり魅了されました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|