経堂界隈

2018/02/07(水)09:39

いささか旧聞 西部邁さんご逝去

歳時記(966)

ようやく寒さも峠を越した感 僕のほうも、なんとかインフル以来の対朝不良を脱しつつある インフルとほぼ並行して、家のインターフォン、夜間給湯器と立て続けに故障。どうも原因は鼠のようなのだが、修理代がえらくかさみ、娘と婿さんがマンションを購入し、われらとしても多少の貢献はしてやりたい中、節約を心がけねばならない。 過日西部邁という人の訃報に接す。 自裁。しばらく前に奥様をみとられ、ご自身体調すぐれられぬ中、しばしばこのことあるを口にされていたという。 ふと、20年ほど前の江藤淳の自殺を想った。この人も、奥様をなくされ、自身、脳梗塞という背景があった。 僕もカミサンに先立たれる事態には、もしや、同じような心境に至るものか。 「そんな偉い方々とご自分を同列に並べて、おこがましい」 肝心なカミサンは、手厳しく、人を子バカにしつつ言う 「カズオイシグロさんとことか、村上春樹さんとこもそう。あの人たちの奥様方は、学校の同級生以来の、いわば糟糠の妻。奥様方の信頼あらばこその人生なの。申し訳ないけど、私はそこまであなたに信頼もしなかったし尽くしもしなかった。それに、先に死ぬのはキミだから、まったくそんな心配はいらないわ」 うちのおやじは、一昨年93で死んだが、母が死んでから10年近くは生きた。最晩年はともかく、見た目に力を落とすということもなく、母の死を前後として特段の変化は感じなかった。カミサンのおやじは、義母が亡くなって、はや20年。途中、再婚もあり、さらにその方にも先立たれたが、95で存命。そういう人たちもある。 西部さんは、一般には保守と認識されているが、むしろ「日本における保守の在り方」を理論的に構築されてこられたのだと思う。日本における保守の現状には、左翼のそれ以上に嘆かわしいとは思いつつ、いやそれゆえに、なのかな。 ようやく憲法改正が議論され始めたが、極めて低調。 だぶん、こんなことにしかならないだろうとは予想していたが、改正しようという安倍さんはともかく、それを阻止せんがためには手段を択ばずの反対勢力には失望しかない。 決めるのは国民である。しっかり議論するのが、国会の役割。 しかして、要するに憲法9条であるが、護憲派がすでにそうであったように、改憲を主導する勢力をみていても、憲法9条を変えれば、何かが変わると思っているのが、たぶん、西部さんもそう考えていたと思うが、しょうもない。9条改正は、中国、北朝鮮の現況に鑑み、すでに遅きに失した前世紀の遺物。せいぜいが、今までより多少マシぐらいのもの。 改正を機とした防衛費の増額を言う連中に至っては、頭の構造を疑う。この経済状況、生産年齢人口減少の中、北朝鮮はともかく、中国相手の軍拡競争など、ありえるはずもない。むしろこれを機に防衛費が削減できるという発想すらできないのか?

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