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カテゴリ:福祉
僕が日勤で出社した時に車椅子にポツンと座っている入居者Uさんを見つける。
「Uさんおはようございまーす」 「おはようじゃないよ!何時だと思ってんのよ!」Uさんがまともに挨拶してくれることはまずない。 「午前中はまだおはようなんですよー」と僕はUさんのほっぺたをつねりながら言い返す。 「このいたずら小僧が!」とUさんしつように僕の急所を狙ってパンチを繰り出す。 僕はさらりとそれを交わして面長のUさんのアゴを引っ張る。 「Uさん大変!アゴがこんなに伸びちゃってますよー!」 そうして二人で笑いあう ![]() 知らない人が見たらいや家族なんかに見られたらとんでもない光景だ。 もし若い職員が同じように接していたら僕は「入居者を馬鹿にするな!」と怒鳴るかもしれない。 だから僕はUさんに対する自分のケアを決して正当化するわけにはいかないけれど ![]() Uさんの笑顔を一番簡単に引き出す援助技術。 ふと思う時がある。もしもいつかUさんの最期を看取ることがきたら… 施設だか病院だかのベッドにもはや横たわっているだけのUさん。それを涙をこらえて見守るご家族や職員。 そこへ僕が到着する。 Uさんの鼻をつまんで呼びかける。 「Uさーん!死んじゃいましたかー?!」 すると息も絶え絶えのUさんが覚醒して一喝する。 「まだ生きてるわ!このいたずら小僧がっ!」 そうして笑顔のまま息を引き取る… 実際にそんなことしたらご家族から訴えられるかもしれないけれど ![]() でも最後の最期まで、その方の笑顔を引き出せるように…それぐらいの信念を持ってコミュニケーション取りたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年07月27日 10時12分03秒
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